43番(吉田政司君)
それでは、僕が最後になりましたので、さわやかにはいきませんけれども、簡潔に質問を行いたいと思います。
それでは、通告に従いまして、まず貸し工場を新産業ゾーンにから入ります。
以前、平成8年2月定例議会で富山市ののれん分け制度に基づく貸し工場制度を提案いたしました。特に製造業など設備投資のかかる部門を優先にして、開業初期の滑り出しがスムーズにいくよう、富山市の場合も5年間の契約で、1回延長ですから、10年間そのチャンスが与えられるという制度であります。
ベンチャー企業などへの起業化支援としての融資制度は岡山市や県の場合は、結構充実していると思います。さらに、起業家を育成する場も設けられていると思います。しかし、人材が育成され、融資制度があるとはいうものの、いよいよ会社を興すときになると、特に製造業など設備投資がかかるところでは、非常にリスクが多く、なかなか開業に踏み切れないのも事実ではないかと思います。貸し工場制度の利点はここにあると思います。
まず1番目に、景気の低迷している中とはいえ、新しい芽の育成が大切であります。企業相談に開業相談が多いとの我が会派の代表質問の答弁でありましたけれども、どのような傾向があるのか、お伺いしたいと思います。
新産業ゾーンの建設も多くの困難の中、鋭意進められているところであります。平成13年を目指し、大集積企業団地を目指しているところでありますが、昨今の長引く景気動向の低迷を考えるときに、企業誘致も大変困難であると思います。あらゆる事態を想定しながら、次善の策も考えながらの推進が必要であると思います。
岡山市は、全国の中小企業サミットの一員にもなっております。全国に名立たる町工場を抱える諸都市と連携するチャンスがあるのですが、私もこの第1回のサミットに参加させていただいて、町工場の抱える課題は大変なものがあることを再認識した次第であります。
また、別の観点から考えますと、国際化の時代に入り、文化や経済を初め、大交流時代に入ってきております。岡山市以外の人材や企業、商業も含め、積極的に受け入れない体質では先が見えていると思います。
大企業だけではなく、話題性があり、特色ある起業家など広く全国からも人材を呼び寄せることが活性化につながっていくと思います。何か事業を興そうと考える人間は岡山へ行け、岡山はそのような人に大きく門戸を開いている、歓迎してくれていると、このような話題が全国に広がるとき、人の流れを岡山に引きつけることができると思います。
特に、戦後日本経済を支えてきた製造業の物づくりの技術は十分見直される必要があると指摘されています。世界的な経済大国日本を支えてきたのはこの小さな町工場の優秀な技術でありました。今でも意外なところにこの小さな町工場の技術によって成り立っているものが多くあります。
しかし、職業観の変化、長引く不況、経済後進国の台頭などで町工場の経営の維持も大変に困難になってきており、結果的に優秀な技術者も急速に減少してきております。溶接や旋盤の個人技を競う技能オリンピックでも日本人の上位優勝者がいなくなってきています。農業と並んで、今日本の将来が危ぶまれる重大な課題であると思っております。
そこで、今回の基本計画の中にも貸し工場制度導入という名前が上がってきておりますが、どのように計画されているのか、お伺いしたいと思います。
次に、フロンガスの回収についてお伺いしたいと思います。
環境ホルモンなど人間がつくり出した新しい物質により、考えられなかった問題が次々に発生しております。特に、最近はダイオキシンが話題や問題になっております。環境ホルモンではありませんが、この人間がつくり出した新しい物質で、環境に大きな影響を与えているものの一つで忘れてはならないのが、このフロンの問題であります。
最近は、ダイオキシン問題などで影が薄くなった感がありますが、オゾン層の破壊は、依然悪化の道をたどっておりまして、早晩具体的な被害がこの日本にも出てくるものと言われております。このフロンの回収も岡山市では全国的にもいち早く、その回収に踏み切っているところであります。
そこで1点目、その後の回収実績はどうでしょうか。
また、推定されている家電製品の廃棄数に対しまして、回収、処理、処分の割合は上がっているのかどうか、お伺いしたいと思います。
2点目、また十分な回収ルートや回収処分の負担の企業責任の問題については、家電協会などと検討してきているはずでありますが、現在の検討状況はどうか、お伺いしたいと思います。
3点目、今国会でいわゆる家電リサイクル法が提出される予定と聞いておりますが、この問題は既に羽場議員から質問がありましたので、割愛をいたします。
ここで心配しますのは、廃家電全体のリサイクルの問題とその負担の問題は、関係者の間でなかなか整理がついていないのが現状であります。もしこの新しい法律が成立し、諸課題が本格的に導入に向けて議論されるにしましても、予定では法律施行まで3年の期間がかかります。その間も廃家電やまだ回収できていない自動車のエアコンなどからは、フロンガスが大気中に放出し続けるわけであります。この期間を一体どうするのか。検討がおくれればおくれるほど、環境は悪化し続けるということを心配して質問をしております。
次は、公民館とコミュニティハウスの活用についてお伺いしたいと思います。
公民館やコミュニティハウスなど地域の活動の拠点整備が進んでおります。それぞれ所管や目的の違いは当然あるわけでありますけれども、利用する市民にとりましては、どちらの建物も地域の活動の拠点であり、同じようなものにしか映りません。ボランティアがますます盛んになり、また地域のコミュニケーションの必要が叫ばれる中、今後もその数はふえ続けると思います。そこで、使用料やこれらの館の維持管理を考えるとき、より効率的また効果的な活用が必要と考えております。
このような観点から、まず1番目に、公民館でのいわゆるおけいこごとなどが教室化するということを以前から聞いておりますが、これらの考え方はどうなのか、お伺いをしたいと思います。
2点目、コミュニティハウスの維持管理の問題ですが、コミュニティハウスは市が建てて地元が自主運営をする、こういう立てりになっておりますが、現在の光熱費などの補助は決して十分ではないと考えております。確かに、財政負担が厳しい時期ではありますが、もう少しふやしてもいいのではないかと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
4番目、家庭・地域の教育力を高めるためにということで3点お聞きをしたいと思います。
まず1点目で、親のケアのための相談所についてお伺いします。
子供の非行など家庭の問題が指摘されて久しいのですが、いわゆる家庭とか個別の対応といいますと、学校の教員、先生方も限られた時間の中ではありますけれども、問題が発生すれば家庭訪問をして対応をしております。そしてまた、児童相談所とか、また岡山市の相談室などこういった相談を受ける場所も一応準備はされております。
非行などの問題に接する機会が割と多いのでありますけれども、いつも何かが足りないといいますか、決定的な対処がないと感じているのは、当然でありますけれども、私一人ではないと思います。
その中で特に感じておりますのは、この場所でも再三指摘してまいりましたし、また多くの人たちの共通の認識になっていると思われます、親や保護者のいわゆる家庭の問題であります。最近問題視され始めた幼児虐待の問題など、虐待する親のケアをする場所がないことが指摘されております。暴力など刑法に触れるような場合になって初めて社会がかかわるのですが、いまだ暴力は振るわれていないが、その懸念がある場合に、一体どの場面から関与できるのか。外国の場合などは、日本よりかなりスピーディーに対応がされるように制度が整っております。法律の限界として、事件を未然に防ぐということはなかなか困難な問題ではあると思います。
さらに、もっと一般的なケースで、問題行動化する子供の場合、経験的には子供を保護善導する前に、まず親や保護者の保護善導やケアが必要であり、問題解決の大前提になっていると考えております。
基本的に家庭の問題は個人の問題であり、他人が介入することはおのずと限界があると思います。家庭の教育力の問題は、一般的に地域の中で、ともに考えていく場をつくることなどが、基本的に私たちができる限界かもしれません。ですから、私もこの場で出産のときなどをねらって、みんなで人間の成長とはどういうことなのか、またその成長の過程に親として、大人としてどのようにかかわることが大切なのかなど、いわゆる親学、親業と言われるものを学ぶ場が必要であることを提案しているところであります。
今回は、個別に他人がかかわれるチャンスといいますか、問題が発生して、特に相談室を訪れるときなどのケースについてお伺いしたいのですが、これもいろいろ伺っておりますと、この相談室のみではありませんけれども、案外思っているほど親に対するケアが十分でないと、こういったふうな声を聞きます。
そこで質問ですが、例えば岡山市の相談室の場合、こういったときの指導方針といいますか、対応はどのような考えでされておるのか、お伺いしたいと思います。
次に、地域の教育力という観点から、保導協議会の育成等についてお伺いしたいのですが、最近の子供による教師殺害など目に余る子供の環境は、親の立場からすると、子供も大変な学校によく頑張って行っているものなのだと、そういったふうな印象も受けます。教師と子供しかいないという学校の空間に、庭木の手入れなどと称して、もっと積極的に老人会など地域の方が自然に入っていくことによって、多くの目を学校の中に入れてはということも、前議会で提案したところであります。
何か事件が起これば目の色が変わるのですが、地道な地域での子供育成の構築にはなかなか実践の段階になると関心が弱い、そういった面と、また反対に非常にいい企画があれば、ぜひとも協力、参加したい、こういったものが入りまじっているのも事実であります。
そこで、地域の教育力を高めるという必要性を教育委員会も言っているわけでありますけれども、予算的配慮についてお伺いしたいと思います。
まず1点目は、地域の教育力ということで、保導協議会等どのくらいの予算や事業があるのか、お伺いしたいと思います。
2点目は、特に最近の動向にかんがみて、新しく取り組んでいるという事業があれば、あわせてお伺いをしたいと思います。
次は、徘回する子供たちの受け皿づくりについてお伺いしたいと思います。
夜間、バイクを飛ばしたり、あちらこちらでたむろする子供たちに地域からは苦情が学校などに届いております。薬物の乱用など犯罪に至るようであれば問題でありますが、状況を聞いておりますと、家庭に帰っても親がいないとか、確かに人のぬくもりが得られず、きちんと生活指導する親がいないことがどうも多いようであります。仕事の関係でどうしても子供と接することが難しい親たちは、親子ノートをつくってみたり、また頻繁に電話を入れたりしていろいろな工夫をして親子の疎通を図り、努力しているのが一般的であります。
しかし、一部には親が自分のことで精いっぱいで、子供のことを全くといっていいほど構わない親も見受けられます。ただ、愛情や気持ちがあるといいながら、意外と子供に通じていないケースも多いと思います。問題行動に走る子供たちの家庭の事情を聞くと、以上のようなケースがほとんどであります。これらの子供たちに家に帰れと言っても安心して帰れる家がないのですから、町をあちこちと徘回するのも仕方がないことかもしれません。完全に親が放棄した場合には、教護施設などがありますが、そこまで行かないケース、このような子供たちのために、いわゆる昔で言う若者宿というようなものが昔は日本にもありましたけれども、年上の指導的立場の先輩がいて、ともに生活する中で子供たちの相談にも乗り、励ましてやることができるような施設ができないのであろうかと考えます。
今、民間のボランティアではこういった活動をしているところが何カ所か全国にありまして、できれば法制化、制度化したいという動きがありますが、現在の状況では寝泊まりして、このような体制は公的な機関でないと難しいと感じておりますが、御所見はどうかお伺いしたいと思います。
以上で1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

◎市長(安宅敬祐君)
吉田議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。
現在の厳しい中小企業を取り巻く実態にかんがみて、またベンチャービジネスを育成するという観点から、新産業ゾーンに貸し工場というものを計画してはどうかというお尋ねでございます。
新規創業を促進するためには、技術開発などの支援、あるいは経営指導、創業資金などに対する融資制度の充実に加えて、初期投資の負担やリスクの軽減を図るために、低廉な負担で借りるというような貸し工場の整備も有効な方策の一つであると考えております。
県におかれましても、貸し研究所の整備に続いて試作可能な貸し研究室の検討等がなされているところでございます。
本市におきましても、貸し工場につきましては、御指摘のように第四次総合計画基本計画(案)で起業化支援のための有効な施策の一つとして位置づけております。高度な技術やノウハウを有する起業家を育成する観点から、またお話のように、岡山市が開かれた、そういう都市、そしていろいろな人材が交流し、受け入れられるという観点から、貸し工場というものを新産業ゾーン内へ整備するため、平成10年度から、御指摘もありました富山市など先進事例の研究やニーズ調査を行いまして、企業関係者・有識者の意見も聞きながら、事業規模・利用条件など整備計画の策定に着手したいと考えております。
なお、その他の御質問につきましては、担当局長及び公室長の方から答弁させていただきます。

◎環境事業局長(大橋貢君)
フロンガス回収についてのお尋ねで、その後の実績はどうかというお尋ねでございます。
本市では、フロンの回収を平成6年11月から開始しました。回収状況は、平成6年度は冷蔵庫1,103台、エアコン68台で84キログラム、平成7年度では冷蔵庫3,866台、エアコン460台で666キログラム、平成8年度は冷蔵庫6,836台、エアコン649台で1,159キログラムとなっており、フロン回収量は年々増加をいたしております。
同じくフロン回収についてのお尋ねで、企業責任については、家電業界などを検討しているはずであるが、状況はというお尋ねでございます。
地球環境の保護が急務となっておりますが、オゾン層を破壊する特定フロンにつきましては、一部の市町村や業者の自主的な対応が現状であり、全国的に見て必ずしも回収が順調に進展しているとは言えない状況にあります。
岡山県では、広域的にこの問題に取り組むため、平成10年2月、家電業界や自動車業界だけでなく、関係ある販売業者、使用者、行政を含む回収事業者、処理業者等が一体となって岡山県フロン回収処理推進協議会を組織し、平成10年度中にフロンの回収処理システムを構築することとなっております。
以上でございます。

◎経済局長(松本輝夫君)
企業相談に開業相談が多いとの答弁だったが、どのような傾向があるのかという御質問にお答えいたします。
公明福原議員の代表質問に答弁いたしました企業相談の中で、昨年8月以降の6カ月間の開業に関する相談は93件、36%を占めると答弁いたしましたが、その傾向につきましては、服飾品や総菜の販売等の販売業が37件、40%。介護技術や情報関連技術を利用したサービス等のサービス業が34件、36%。医療機器や介護用品の製造販売等の製造業が22件、24%でありました。
以上でございます。

◎教育長(戸村彰孝君)
吉田議員の御質問にお答えいたします。
まず、公民館とコミュニティハウスの活用に関して、おけいこごとについてのお尋ねがございました。
公民館としましては、これまで自主学習講座でありますクラブの代表者会議などで適切なクラブ運営がなされますようにお願いをしてきておりますが、今後、より実態把握に努めまして、特定の利便供与にならないように留意してまいりたいと考えております。
次は、家庭、地域の教育力を高めるための親へのケアのための相談についてのお尋ねでございます。
岡山市教育相談室の指導方針や指導の考え方についてでありますが、相談者の悩みや気持ちをしっかり受けとめるよう受容的態度で接する。次に、信頼関係に満ちた人間関係を構築し、心を育て、行動を変容させていく態度で指導に当たる。次に、専門的知識と経験により、問題点や課題を分析し、具体的な解決方法を助言する。次に、一人一人を大切にし、決してあきらめず、継続的に相談活動を行う。次に、ケース会議等により相談技術を向上させるとともに、協力体制の確立を図る。次に、学校、警察、児童相談所、補導センターなど関係機関との連携を図りながら迅速に対応するなどを相談室の指導方針といたしております。
次に、保導協議会の育成についての予算とか事業のお尋ねにお答えいたします。
地域の教育力の向上に関しましては、PTAや岡山市子ども会育成連絡協議会、それに学校週5日制推進委員会や各地区青少年保導協議会、婦人会などによりまして地域の人たちとの触れ合い事業や非行防止活動等が行われており、引き続き支援をしてまいりたいと思います。
また、地域の教育力を高めるためには、その基盤となる家庭教育が大切であります。そこで、就学前の子供を持つ親を対象にして「子育て広場」や「家庭教育学級」を開催、小学生の親に対しましては、「子育てグループ活動」を開いたりして積極的に支援をしております。
平成10年度の具体的な予算案につきましては、岡山市の33青少年保導協議会に対しまして1,422万円、青少年健全育成地域教育懇談会──これは33中学校と高P連でありますが、この促進事業に対しまして374万円、81の小学校区にあります「学校週5日制校外活動促進事業」に対しまして596万円、子育て広場8会場等1,334万円──これは「家庭教育振興事業」という名称であります。それから、「子ども会等少年団体育育成事業」──これは家庭教育学級108、子育てグループ43、子供会335等を対象にしておるもので、1,469万円。それから、「PTA活動促進事業」が113万円などとなっております。

 次に、保導協議会の育成の項で、特に最近の動向にかんがみて、新しく取り組んでいることがあればというお尋ねでございます。
 平成9年度は、児童・生徒の安全確保が社会問題となり、急遽美しい岡山市民運動の会の御協力を得まして、「SOSこどもかけこみ110番」のシールを1万3,000枚、不審者への注意を喚起する看板を200枚作成しまして、PTAや保導協議会を通じて地域の方々の協力を得ながら設置をさせていただきました。
最近では、少年による一連のナイフ等による凶悪事件の続発が社会問題となっております。そこで、岡山市青少年保導協議会と岡山市小・中PTA協議会、それに教育委員会の共催で小・中学生はもちろん、一般の方にも改めて生命の大切さや暴力の否定について考えていただくために、「生命の尊重・暴力防止」のためのポスター及び標語の募集をさせていただいております。優秀作品は5月に表彰し、作品の公表、展示などによりまして地域社会総ぐるみで非行の防止及び健全育成意識の高揚を図りたいと考えております。
最後に、徘回する子供たちの受け皿づくりで、昔の若者宿のようなものは、公的にできないかという御質問でございます。
御指摘のとおり、家庭の崩壊が原因と見られる徘回少年がいることは承知いたしております。
それでは、若者宿のような施設を公的に設置できるかということになりますと、現行の法制下ではさまざまな問題点がございまして、なかなか困難であるというふうに言わざるを得ません。やはり基本に立ち戻り、温かい家庭の実現の支援に力を注ぐのが大切ではないかと、今思っておるところでございます。
以上。


ページトップへ▲

<< 議会発言トップへ戻る

<< トップページへ戻る