■平成17年6月定例会 公明党代表質問

19番(吉田 政司君)
おはようございます。
吉田でございます。私は,公明党岡山県議団を代表いたしまして,当面する県政の諸課題について,石井知事等にお伺いをいたします。
一昨日,私どもは財団法人地方自治研究機構(自治省)で,元内閣官房副長官でありました石原信雄さんを講師にお招きしまして,これからの地方分権のあり方について勉強をいたしました。あるべき地方分権を実現するために私たちがしっかりと議論もし,決断をしなければならない課題を挙げながら,その考え方などを示唆に富む有意義な時間となりました。道州制のブロックの範囲も四国だけでは無理で,したがって中国四国州に成り得ること,これに伴う道州制の中心となるキャピタルも国の出先機関等を見ましても,広島に限ることはなく,さまざまな議論が可能であること,また,キャピタルとなるには,やはり政令指定都市クラスの都市になるのではないかなど,また,合併後の地方自治も先進国などを見てみると,財源の自立の確立が前提になり,国の補助金や交付税の仕組みも,基本的には当てにできない時代に入るので,大きな見直しが迫られているのではないかなどなど,大いに参考になりました。私ども公明党も,今後,この地方自治のあるべき姿は何かを,急務ではありますがじっくりと腰を据えて研究し,議論を重ねていきたいと,改めて感じた次第でございます。

少子化対策及び次世代育成支援が骨太の改革の優先課題であるとの認識は?

それでは,通告に従いまして質問を行います。
まず初めに,骨太の方針に関しましてお聞きします。
来年度の予算編成の方針となる「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」,いわゆる骨太の方針が作成に入りますが,我が公明党は,特に緊急に取り組むべき最重要課題に位置づけております少子化対策,次世代育成支援を推進するための専任の次世代支援特命相の設置を検討すべきと申し入れを行っております。このほかにも,防災,防犯,交通安全などの安心・安全にかかわる予算の重点配分化や経済の活性化のための戦略的取り組み,むだゼロ推進や特別会計改革など要請しているところであります。
そこで,知事にお伺いしますが,1つは,三位一体の改革など地方自治体の長として思いがあろうと思いますが,来年度予算に向けての骨太の方針に対する知事のお考えになっている優先的な要望事項は何か,お考えをお聞かせください。
また,2004年の合計特殊出生率が1.29になりましたが,少子化問題への取り組みは,国や自治体はもちろんでありますが,企業の意識の変革などかけ声だけでなく社会挙げての取り組みが迫られていると思います。知事の御所見をお伺いいたします。

バランスシートの活用について

次は,バランスシートのその後についてお伺いします。
公会計にも民間の手法の導入をとの観点から,普通会計のバランスシートが作成されております。初めて公表した平成12年度当時は,行政改革の観点や効率的なお金の使い方など,多くの論議を呼んだものでありました。私も,このバランスシートの考え方の利点としては,減価償却の考えをきちっとすることと理解しておりました。つまり,道路にしろ,あらゆるインフラをつくれば,いずれ使用期限が切れれば,またつくり直す。その際限のない予算づけは,財政規模を膨らませる一方でありますから,予算の肥大化に歯どめをかけ,チェックするアイテムとしてこのバランスシートを生かし,財政規模を考えながら計画的な予算の作成ができることでありました。現在,当時の自治省の基準によりまして,全国的な作成が始まっておりますが,その分析のポイントは,1つ,バランスシートの規模(資産規模)の推移,2つ,負債と正味資産の内容構成の推移,3,資産の内訳の推移,4,正味資産の内訳の推移,5,行政目的別有形固定資産の形成状況であります。これを作成,分析してこられたわけでありますけども,この経年変化に対する知事の御感想と,今後このバランスシートの活用はどうされるのか,お伺いをいたします。

国民保護計画の進捗状況は?

次は,国民保護法に基づく国民保護計画について伺います。
武力攻撃を受けた場合の対処方法を定めた有事法制に基づき,有事の際に国や地方自治体が住民の避難・救援にどう当たるべきかを示した国民保護基本指針が本年3月閣議決定されました。この基本指針は,国民保護法が作成を義務づけており,この指針を基準にして今年度中に県は国民保護計画を作成することになっております。有事対処のうち,武力攻撃の排除は国の役割でありますが,住民避難や避難住民の救援など,国民の安全確保は住民に身近な地方自治体が主な役割を担うことになります。そのため,国と地方自治体や指定公共機関との連携は不可欠であります。この国民保護計画の作成は,今どのあたりまで検討されているのか,その状況についてお伺いをいたします。

東南海・南海地震を想定した津波対策措置について

次は,防災,当面の津波対策についてお伺いいたします。
先日,県内の瀬戸内海沿岸を中心とした自治体等でつくる東南海・南海地震防災対策推進地域連絡協議会の本年度第1回協議会が,県や岡山,倉敷,玉野,笠岡,備前,瀬戸内市と早島,寄島町の職員が出席して岡山市で開催をされました。県が東南海・南海地震における津波浸水予測図を紹介し,防災対策を協議されたようですが,参加自治体から住民への情報伝達などについて不安の声が出されたと報道されておりました。
そこで,お伺いします。東南海・南海地震は,現段階ではいつ発生しても不思議ではない状態でありますし,鋭意検討を重ねているこのときにも,突然の発生の可能性はあるわけです。高齢者など災害時要援護者の避難をどうするのか,避難方法や避難場所など,どの問題を取り上げましても困難な課題が多いと思います。解決もそう簡単であるとは思っておりません。相当の浸水になると予想されておりますが,避難場所を確保する必要もありますし,住民に危険箇所や避難経路を周知するためのハザードマップづくりも重要であります。県としても,避難場所の確保やハザードマップの作成に当たる市町村をどのように指導していくおつもりなのか,お考えをお聞かせください。
また,もしも今津波が発生したときはどうするのでしょうか。南海地震のことは,多くの県民は知っておりますが,具体的にはどのような規模の津波が来るのか,また,避難のポイントは何なのかなど,意外と知られておりません。当面の対策,つまりこの情報の徹底をどうされるのか,お伺いをいたします。

市町村への事務・権限の移譲及び郡部の過疎化についての考えは?

次に,事務・権限移譲について伺います。
先般,地方分権の一層の推進を図るための市町村への事務・権限の移譲案を発表され,本年度中に移譲計画を策定されるようであります。しかし,この移譲項目は挙がっておりますが,移譲に伴います予算,また専門職などの人の問題は重要ですがどうなってるのでしょうか,御所見をお伺いいたします。
次は,合併後の岡山について伺います。
合併後の県内の動向でありますが,岡山市など政令指定都市を目指しておりますし,つまり大都市を志向しております。中四国の拠点になりたいというのであれば,それなりの大都市が必要であります。県内の他の市町村も合併したとは言いましても,やはり小さな自治体であることは変わりありません。それに近年の動きとしましても,病院など,高齢化してから便利な大都市への回帰現象が進んでおります。郡部の過疎化はますます進むと考えられます。よく言われますが,均衡ある発展は今後も可能なのでありましょうか。この際,まず肥大集中する大都市への動きと過疎化する郡部の格差をどのように考えられるか,知事の御所見をお伺いしたいと思います。

JR電車脱線事故に関連し、県内の交通機関に対して安全性の確認調査を実施、県の取り組みは?

次は,JR尼崎市電車脱線事故に関連してお伺いします。
去る4月28日,公明党岡山県本部としまして,知事あてに尼崎市のJR電車脱線事故に関して,岡山県内の対応について申し入れを行ったところであります。本県におきましても,鉄道,バス,路面電車などさまざまある公共交通につきまして,改めて危機意識を持ち,県内にある対象交通機関,企業等に対して,車両並びに走行に関するあらゆる再点検,勤務体制の整備など早急に求め,安全性の確認をしていくこと,そして,その調査,確認結果を県民に公表することを趣旨として要望いたしました。先般,本県でも改めてJR西日本岡山支社に対しまして申し入れを行われたところであり,取り組みは評価しているところであります。その後の対応及び関連交通機関への確認作業や課題,状況について,本県の取り組みをお聞かせください。

県が管理する道路のガードレールに590カ所673個で金属片が確認され、点検のあり方を指摘

次は,交通安全施設の点検のあり方についてお伺いします。
全国の国道などのガードレールの継ぎ目などから鋭利な金属片が見つかっており,岡山県内でも県が管理する一般国道や県道,広域農道などの緊急点検により,590カ所673個の金属片が確認されました。直ちに撤去されるという迅速な措置をされているのですが,その原因にしましても,いわゆるいたずらなのかどうか,次第に解明されることと思います。このような事態になった途端に言うわけではありませんが,どんな点検をしていたのかと思うわけであります。道路の安全施設が危険施設になっているこの状態は,従来からの点検ではなぜ気がつかなかったのでしょうか。よほど注意して見ないとわからないものなのか。定期的に点検をしていると言われますが,これだけの箇所があったことは,いたずらが原因にあるにしましても,別の観点からはやはり点検のやり方で防ぐことは可能であろうかと思いますので,この点検のやり方の改善点はどのようにあるべきか,御所見をお聞かせいただきたいと思います。

地域の安全確保ためには細やかな連携が必要!

次は,地域の安全連携についてであります。
物騒な世の中とは言いますが,これほど地域社会が不安なことは経験がありません。外国人の犯罪を初め,予想もしないような犯罪の発生に驚きもし,不安になり,行政だけではとても手が回りませんから,地元パトロールなど御近所の底力が試される時代になってきております。現在は,警察を初め国や自治体と協力しながら地域パトロールの輪が広がってきております。自分のことは自分でするという原則に立って積極的に地域活動ができることは,単に防犯の上からではなく,多くのメリットがあります。この広がった地域パトロールの輪もばらばらでは効果が十二分に発揮されないのではないかと思います。その限界もあります。例えば,深夜の時間帯などの実施は困難であります。この時間帯は,警察が中心となると思われますが,おのおののパトロールを連携できるようなことは何かしておられるのか,警察本部長にお伺いをいたします。
また,町内と町内の境なども,いわゆる死角といいますか,対象から外れがちであります。このような場所は,防犯の上からも遅い時間には通らないのが一番ではありますが,通勤通学でやむを得ない事情も多々あります。このような場所での防犯灯などは,市町村の防犯の観点からの予算でありますが,現在のような時期の整備として,町内を越えた場所の防犯灯は,道路管理者の何らかの配慮が必要ではないかと思いますがいかがでしょうか,御所見をお伺いしたいと思います。

個人情報保護法と福祉行政の関係からルールづくりを要請

次は,個人情報保護法に関連してお伺いします。
御承知のとおり,今春,個人情報保護法が全面施行されたわけでありますが,情報とプライバシーをどのように両立させるか,いろいろな現場では,戸惑い,困惑があるのではないかと思います。例えば,福祉行政を推進する,または展開する中で必要な個人情報が市町村から提供されなくなった関係上,つまり,以前と違い,60歳以上の人や独居の人などの名簿が入手できないからなど,民生委員さんなどの動きが鈍くなり,結果として,善意の行政展開が難しくなっているのではないかと思います。この際,県といたしましても,そういった点に大いに思いをはせ,個人情報保護と福祉行政の推移や展開の両立を図るため,適切なルールをつくって必要な情報が提供できるよう検討されるべきと思いますが,知事の御所見をお伺いいたします。

企業誘致の考えについて

次は,企業誘致について伺います。
このほど,地域活性化や雇用拡大に寄与する企業の誘致を目指す岡山県企業誘致推進協議会が発足し,設立総会が開かれたわけでございます。そうした企業誘致のため,産官学が連携して県レベルの組織の立ち上げは,全国初ということで,私どもも御努力を多としているところでございます。知事も,「一社でも多くの大企業を誘致して競争時代を乗り切らなければならない」とのことですが,その見通しはどうか。そして,そのためには,現在,東京や大阪にある岡山県人会を有効に活用することも重要であると考えますが,これを含め,具体策についてお聞かせください。

若年者雇用の推進についての提案

次は,若年者雇用の推進についてお伺いをいたします。
若年求職者の就職促進を図るため,知事の御英断でできたカウンセリングから職業紹介までの一貫したサービスが1カ所で提供できるおかやま若者就職支援センターが開設され,早くも1年が経過いたしました。利用状況を見てみますと,4月末現在で来所者総数6,006人,カウンセリング件数2,693件,登録者1,183人,所長先頭に,センターの方々の努力で就職決定件数は424件となっており,実績は上がっております。近年は,企業の雇用形態も多様化しており,若者の就業意欲の低下など心配される状況です。そういった中で,県として待望の県北部,津山地域へのサテライト相談の実施を行うなど,パワーアップをされております。また,就職面接会の開催やセンターでも,さらに職業紹介,職業意識の普及啓発等機能の充実を図られ,学校まで出向いて就業意識の向上を進め,教育現場でもジュニアインターンシップや職場見学会などの実施に努められております。また,キャリア教育を推進するなど,関係者が一体となり,若者の雇用対策に取り組まれておりますが,ぜひとも今後も進めていただきたいと思います。
そこで,以下,お伺いします。まず,この若者就職支援センターの実績について,県としてはどのように考えられておられますか。
あわせて,さまざまな事業を展開されておりますが,充実させるためにも相談員の体制強化などをすべきでないかと思いますが,お考えをお伺いしたいと思います。
また,インターンシップ制度の充実についてですが,職種を問わず,勤労体験が大切であると思いますが,県としてもインターンシップ実施機関や受け入れ企業との連携は考えられませんでしょうか,お考えをお聞かせください。
最近のニートなどの遠因は何かなどと考えたりするのですが,少子化になり,ある者は勉強優先になっており,便利な社会になりましたので,特段親の手伝いをする必要もない時代であります。また,いろいろな論議はあるものの,年金などの社会保障の充実は,いつまでも親のすねがかじれるというのも時代なのかなと思います。この仕事をするとか手伝いをするとか,昔のように必要に迫られることもないので,今日のように改めて勤労体験を社会が設けなければならないという,こういったおかしな面もある時代であるわけであります。しかし,おかしくても今やらねばならないことであります。戦後の時代を振り返るのがいいかどうかと思いますが,いわゆる食えなくなればどんな仕事でもやったものですし,それが現代では手軽に借金もできますし,親のすねもかじれるし,場合によればいとも簡単に犯罪に至る,こんなケースもあります。これは昨今の雇用情勢が悪いというのではなく,やはり勤労しなくても食べられるという幸せな社会であることに改めて思いをはせる必要があると思うのは,私だけでしょうか。
そこで,教育長にお伺いしますが,子供たちに対する職業観の育成についてはどのような観点から指導されておられるのでしょうか。
また,もし子供に勤労体験をさせるのであれば,何歳ぐらいがよいのでしょうか。
教育の現場での体験学習は,農業体験,自然体験,また保育体験などさまざまあります。例えば,保育体験などは,12,3歳ぐらいがよいとも言われております。この子供の成長時期との関連があるのかどうか,あわせてお伺いをしたいと思います。
次に,日本版デュアルシステムでありますが,県内では,県立倉敷高等技術専門校と国の関連機関であります中国職業能力開発大学校,岡山職業能力開発促進センターの3施設が取り組んでおりますが,今年度の訓練内容と入校状況をお示しください。
最後に,国では,今年度予算におきまして,若者自立塾の開設を行う予定ですが,本県でも積極的に取り組んではどうでしょうか,お伺いをいたします。

地産地消、女性の起業についての重要性

次は,地産地消の拡大についてお伺いいたします。
農水省は,先日5月27日,食料自給率の向上を目指して地産地消を進める検討会の初会合を開き,今年度の行動計画を決めたようであります。この行動計画は,地方段階の実践計画を策定することなどが盛り込まれているとのことであります。御承知のとおり,地産地消は「食料・農業・農村基本計画」の「攻めの農政」の実践で,食育と並ぶ重要な取り組みであります。我が県としましても,積極的な地産地消運動の推進が期待されるところでありますが,この運動を応援する人づくりも含めて,これまでの取り組みの状況と今後の我が県ならではの取り組み方向についてお伺いをしたいと思います。
次は,農業における女性の起業についてお伺いします。
農水省の農村女性による起業活動の実態調査,(1月実施)では,起業数が前年度比6%増の8,667件に達しているようであります。いろいろな背景のもと,起業した方々もおられると思いますが,老後を含めた生活の安定や社会における役割の向上につながることが重要ではないかと思います。
そこでまず,我が県の農業における女性の起業数はこのところ安定的に成長しているのではないかと聞いてはいるのですが,どの程度なのか,資料があればお聞かせいただきたいと思います。
また,経営の形態もグループの場合もあれば個人経営の場合もあるでしょうし,あるいは法人化しているものもあろうかと思いますが,この点どのようになっているのでしょうか。
次に,起業の内容について,地域農産物を扱って地産地消に一役買っているのではないでしょうか,お聞かせください。
以上のような農業における女性の起業の年間のおのおのの売上高は300万円から1,000万円ぐらいとお聞きしておりますが,全体的に販売額はまだまだ少ないと思われます。その意義は大きいと思います。今後とも,ますます女性の役割が重要になるわけですので,県知事におかれましても,このような点につきまして大いに力を入れていただきたいと思っておりますが,御所見をお聞かせください。

ヤギの飼育推進の提案

次は,ヤギの飼育について伺います。
ヤギといいますと,おとなしくて人なつこい家畜で,最近では動物と触れ合うことで病気やリハビリに生かすアニマルセラピーの対象として注目をされているそうであります。日本の乳製品といえば,ほとんどが牛でありますが,以前では家畜として個人の家でも多く飼われており,ヤギの乳を飲んだ方も少なくありません。このヤギに関連しまして,いくつかの観点から数年前から注目しておりましたが,まずは世界の穀物市場の悪化であり,牛などの大型動物家畜では,その飼料の確保が難しくなるのではないかと心配をしております。大切なたんぱく源でもあり,乳製品も今の日本では欠かせませんし,我が国の食糧事情を考えるときに,家畜の小型化は十分配慮をしておかなければならないと思っております。
次に,ヤギは草を食べてくれますので,山間地の下草の処理に役立たないのかということです。以前にお聞きしましたところ,アセビなどに弱いとお聞きして,なかなか実際は難しいと伺っております。岡山市内でも,大量に飼育を始めている農家も出てきているようであります。我が岡山県の畜産業の将来や食料事情を考えたとき,このヤギの飼育は大いに研究し,推進すべきと考えます。
そこでまず,この県内のヤギの実態はいかがでしょうか。
また,雑草の処理能力や山林での活用はどのようにお考えなのか,お伺いします。
さらに,乳製品など,まだまだ癖がある味でなじめないとは思いますが,アトピーなどにもよいとも言われております。特色を生かした利用法があるのではないかと思いますがいかがでしょうか,御所見をお伺いいたします。

瀬戸大橋の料金についてETCの割引導入を提案

次は,瀬戸大橋の料金について伺います。
日本道路公団など道路関係四公団は,料金所の渋滞緩和などを目指してETCの普及を進めております。確かに,ETCには深夜割引,通勤割引,早朝夜間割引などがあるのですが,本州四国連絡橋公団が管理する道路は,残念ながら割引の対象外になっております。まず,基本的な課題として,通行料金のさらなる引き下げがあるわけでありますが,中四国州を提唱しておられる知事にとりまして,この瀬戸大橋の料金のETCの割引についても非常に重要な問題であると思います。瀬戸大橋にも,日本道路公団のようなETC割引を導入するよう働きかけてはいかがでしょうか,お伺いをいたします。

土砂災害対策の検証と計画の必要性について

次は,土砂災害対策についてお伺いいたします。
昨年は,梅雨前線による集中豪雨やたび重なる台風などにより,全国各地で土砂災害が発生し,61名というとうとい命が失われるなど,甚大な被害が発生しましたが,我が県も例外ではなく,16件の土砂災害が発生し,6名の方が亡くなっているのであります。国土交通省の土砂災害対策検討会では,こうした土砂災害を調査分析し,このたび集中豪雨や流木など,災害そのものに起因する課題の対応や情報伝達や孤立化など,情報提供・伝達にかかわる課題への対応など,総合的な土砂災害対策等について提言を行っております。その中で,土砂災害危険箇所以外での災害の発生や想定していた土砂保捉効果が得られていない事情があったことから,砂防計画の見直しや危険箇所抽出の精度向上,砂防施設等の効果の検証とその整備方針など検討する必要があると指摘しているのであります。
そこで,お尋ねいたしますが,昨年の本県の土砂災害の中で危険箇所以外での発生や設置施設が本来の効果を発揮していなかった事例などがあるのかどうか,また,他県では人災とも言える災害もあったと言われていますが,本県の実情はどうであったのかをお尋ねしたいのであります。
さらに,こうした提言を踏まえて,今後どのような計画のもとに対策を講じていかれるのか,お伺いいたします。
また,梅雨を前にしまして,県はため池の点検など安全確保についてどのように取り組んでいくのか,お伺いをいたします。

教育相談の充実についての提案

続きまして,教育相談についてお伺いしたいと思います。
我が子がある日突然一人で学校に行けなくなり,その理由がわからないまま毎日学校についていくしかなくなったらどんな気持ちになるでしょうか。いろいろな悩みを抱えたままの親子はたくさんいます。毎朝毎朝子供を送る親,保健室で毎日何年も一緒に勉強しているお母さん方。でも,その親たちはゆっくりと話を聞いてくれ,相談に乗ってくれる人が案外いないと,このように思っているそうであります。そのような中で,教育センターの存在を知ることができ,センターに通ったおかげで一人で学校に行けるようになった子供たちは幸せであります。不登校の子供を持つお母さんからこのように話を伺いました。だからこそ,この教育センターに通っていく中で,利用しづらい点はぜひとも改善していただいて,1にも2にも利用者の立場に立って利用しやすい,親しみやすいものにしていただきたいものであります。そして,悩み苦しんでいる多くの親子の問題を解決していただきたいと,心から思います。
そこで,教育長にお伺いしますが,まず予約がとれないことだそうであります。週に1回ぐらいが望ましいのですが,とにかく予約がとれないので困っているそうであります。また,そういった状況ですので,夏休みなどを使って行きたいとも考えられるそうですけども,先生方もセミナーで大変忙しくて,やはり予約ができない。相談員の先生方の御都合もあると思いますが,この点は改善できないのでありましょうか。
次に,時間帯の問題ですが,教育相談の最終時間が4時からなので,学校を終わってから行くと3時,4時に集中してしまい,結果として予約がとれないのだとも思います。相談の時間も何とか改善できないのでしょうか。
また,場所の問題ですが,これもわかりにくい,道が狭い,車がとめにくいなどの声を聞きます。もう少し利便性のある場所はないものでしょうか。実際悩んでいる親にとりまして,相談に行く元気がなかなか出てこないところにもってきまして,このように行きにくい場所となりますと,さらに尻込みをして終わってしまうのでございます。このような登校拒否やひきこもりなど,早いうちに専門家に診てもらうことが大事であると言われております。少しでも早い解決のためにも,相談所の場所の問題も大事ではないかと思います。
さらには,学校にスクール・ソーシャル・ワーカーの必要を感じておりますが,教育長の御所見をお伺いいたします。
このスクール・ソーシャル・ワーカーは,アメリカで誕生し,欧米を中心に導入されている制度です。スクールカウンセラーは,子供の抱える問題を本人の心理面からとらえて対処していこうとするものです。一方,スクール・ソーシャル・ワーカーは,いじめの問題ならいじめる側との調整,虐待なら暴力を振るう親や地域,児童相談所などとの間に入って調整をし,解決を図るのがその任務であります。現在,学校には自治体や児童相談所,地域との連携の必要性が指摘されております。今の社会は,子供たちを支える基盤が乏しいと言われております。そこで,あくまでも子供の目線に立った施策がますます必要ではないかと思います。この子供を支える一つの機能がこのスクール・ソーシャル・ワーカーではないかと思っております。

学区廃止と学力向上総合推進について

次は,学区の廃止についてお伺いしたいと思います。
広島県などは県立普通科高校の学区を廃止,または廃止の決定をいたしました。この学区の廃止に伴いまして,学区外からの受験の制限も撤廃され,県内すべての高校をだれでも同じ条件で受験することが可能となったのです。これは生徒の学校選択の幅を広げるとともに,各校の特色づくりを推進するのがねらいだそうであります。岡山県でも,合併による新しい市で唯一,生徒募集を行う県立高校がない赤磐市がありますが,通学には大変苦労をしているようであります。交通の便など考えると,むしろ岡山市への希望が強いようであります。しかし,学区の壁があるわけです。少子化の時代だし,もっと自由に開放すべきではないか。広島県では,平成15年度入試から15学区から6学区に拡大するとともに,学区外出願を5%から30%に大幅に拡大したところ,生徒の約9割が「好きな学校が選べた」などと答えており,子供たちにとっても好評のようでありました。そして,今回の決断に至ったそうであります。我が岡山県も,高校の再編整備とともに,魅力ある学校づくりに取り組んでおられますが,この学区廃止に対する教育長の御所見をお伺いいたします。
次は,学力向上総合推進について,教育長にお伺いします。
本年度,本県の児童生徒の学力向上を図るため,学習実態や学力の現状を把握するとともに,地域の人材を学校へ配置するなど,学力向上に向けた施策を総合的に推進することとして,さまざまな施策を展開されていますが,小1グッドスタート支援事業についてお伺いいたします。
小学校第1学年児童の基本的な生活習慣の確立や基礎学力の向上を図るため,教育支援員を配置し,義務教育の円滑なスタートを図るため実施されています。これまで,小学校現場でも多くの成果が伝えられ,喜ばれており,配置は今後不可欠なものであると思いますが,まず,今後についてお考えをお聞かせください。
次に,今年度も実施されているわけですが,県では,年間の前半を予算計上し,後半は市町村の判断にゆだねることにされました。市町村に趣旨が伝わっていないのか,後半の実施予定がないと聞いております。この点について,市町村への要請あるいは県での延長は考えられませんでしょうか,お考えをお聞かせください。
単県での実施を御英断されてきたのですが,この好評の事業を通年にし,より実効性のある事業にしていただきたいと思います。
次に,少人数学級についてお伺いいたします。
中教審でも実施を検討されているとのことですが,県としてどのようにお考えでしょうか,お聞かせください。
また,こうした動きを踏まえ,現在,県独自で実施されている少人数学級の対象校の拡大や学年の拡大は考えられませんでしょうか,お考えをお示しください。

障害児童教育の充実のための支援の必要性

続きまして,障害児童教育の充実についてお伺いいたします。
障害の重度・複雑化多様化が進む中で,昨年12月,公明党などの推進によりまして,発達障害者支援法が成立し,今年4月から施行されております。同法には,国及び地方公共団体の責務として,発達障害の早期発見や支援などについて必要な措置を講じるよう示されております。国の平成17年度予算には,発達障害に対する支援のため約7億円――これは前年度の2.8倍だそうでありますけども計上されておりまして,乳幼児期から成人までの一貫した支援を行うための発達障害支援体制整備事業(新規事業)や,自閉症・発達障害支援センター運営事業が盛り込まれております。本県では,既に自閉症・発達障害支援センターが設置運営されておりますが,発達障害児(者)に対してよりきめ細かな支援の必要があると考えており,ぜひ積極的な取り組みを御願いしたいと思います。知事の御所見をお伺いいたします。
以下は,教育長にお伺いします。
現在,本県では,障害の状態や発達段階等に応じた適切な教育の推進を図り,一人一人の能力や可能性を最大限に伸ばすとともに,進路指導の充実に努めることとされております。そして,障害児の教育相談,体験入学,地域に開かれた交流教育の充実に努め,障害児教育に関する正しい教育の推進を図るとされておりますが,特別支援教育(軽度発達障害者)のサポートの事業の状況,取り組みをお聞かせください。
また,早島養護学校の校舎増築工事とともに,児童生徒の急増に伴い,教育活動に支障を来している岡山西養護学校の教育改善を図るための岡山南養護学校(仮称)の整備,そして,誕生寺養護学校の施設整備について早急な整備が求められますが,現在の状況をお示しください。
また,昨年,国において認められた肢体不自由養護学校への看護師を配置した上での日常的な医療的ケアの実施はどのようになったのか,今後の取り組みを含め,お示しをください。
さらに,軽度発達障害のある児童生徒への支援等を充実させることにより,特別支援教育の推進を図ることとされております。今回,以前会派代表質問での答弁に出た,表現のわかりやすい保護者向けリーフレットや教職員向けリーフレットの配置など,さまざまな施策を実施されて推進されておりますが,設置されている全庁体制の協議会について取り組みと現状をお尋ねいたします。
次は,文化財の活用についてでありますけれども,この文化財は保存とともに活用して初めて県民的財産としての意義を深めていくものであります。全国でも多くの地域で,我が郷土の財産をどのように生かして活用するのかに心を砕いてきております。今年は国体の年でもあり,全国から多くの方々が訪れてくるわけでありますが,より多くの人々が文化財に接することができるようにするなど,どのように取り組まれていくのか,教育長にお伺いをいたします。

岡山県文化振興基本条例に芸術が抜けているのでは?

次は,岡山県文化振興基本条例についてお伺いいたします。
知事は,先日,今議会の提案説明趣旨の中で,岡山県文化振興基本条例(仮称)を本年度中に制定される方針を発表されました。これは,去る2月議会に我が党の代表質問に対しまして,今後の検討をお約束いただいておりましたが,早速このような形でのお取り組みを,まず評価したいと思います。そして,せっかく条例を制定するわけでありますから,他の都道府県も参考に,ぜひともよいものにしていただきたいと思います。岡山県文化振興基本条例(仮称)につきまして,どのようなものになるのか,現在検討されている内容について伺える範囲でお聞かせをください。
そして,この条例につきましては,国の法律に関して制定しようとするものであろうかと思います。つまり,2001年11月に成立した文化芸術振興基本法の第4条に地方公共団体の責務として,「地方公共団体は,基本理念にのっとり,文化芸術の振興に関し,国との連携を図りつつ,自主的かつ主体的に,その地域の特性に応じた施策を策定し,及び実施する責務を有する。」と,このように記されているわけであります。今回,知事がお示しになった岡山県文化振興基本条例(仮称)には,「芸術」という文字が入っておりませんが,この芸術の振興については,知事はどのようにお考えになっていらっしゃるのか,またこの際,条例の名称を岡山県文化芸術振興基本条例(仮称)とすべきではないかと考えますが,御所見をお伺いしたいと思います。

ベテラン捜査官の持つ職人的技能の継承について

次は,警察行政についてお伺いします。
まず初めに,技術の伝承について伺います。
その前に,先般ある自動車メーカーのグループに籍を置く部品メーカーが,1967年式の自動車の車体モデルをレストア――これは復元という意味だそうでありますけども――レストアし,その工場で報道陣に公開したという話題が報じられておりました。報道によると,この会社がそのようなことをしたのは,自動車を復元すること,レストアすることによって,熟練工の技術を若手技術者に伝えることがねらいだったそうであります。その会社のホームページを検索して,なぜこのような活動を会社挙げて行っているのかを調べてみますと,多品種少量生産で幅広い知識の習得が求められる試作工場では,若手技能者に楽しみながら熟練工の技能を伝承してもらうため,この会社では名車のレストア活動を9年前から始めており,今回で復元した車は5台目になるそうであります。
以下,少し長くなりますが,久しぶりに感動した話なので,御紹介をさせていただきます。
今回,レストアした車は,会社の近くの修理業者から買い取ったもので,長い間野ざらしになっていたため,腐食が激しい状態だったそうです。このレストア活動では,エンジン系,走行系,ボディー系の3チームに分かれ,熟練工を各チームリーダーに,中堅のレストア経験者を指導役として,若手メンバー複数名が取り組んで,総勢90名で作業を行ったそうであります。洗浄,解体をした後で,使える部品を設計図面などを頼りに一点一点修復し,また使えない部品等も素材から研究して新たにつくり上げるなど,原型に忠実な車づくりを目指し,2003年12月からのスタートから2005年3月末の完成に至るまで,通常勤務後や休日を主に利用して作業を進めてきたそうであります。そんな中で,昔の車は部品数が少なく,構造も現在のものより単純であるため,レストア活動を通じてメカニズムの基本を学ぶことができたと同時に,昔の技術の高さやものづくりの喜びを感じることができたそうであります。また,IT化や業務の細分化が進む中で,部品磨きから車の組み立てまで,手作業中心の一貫生産を体験することで,車の原理原則に立ち返ったものづくりの発想が生まれたそうであります。このレストア活動を始めて以来,部品点数の削減や共通化,コスト低減など,製品改善提案数は活動以前より倍増,特に最近では,軽量化に向けた提案が急増するなど,レストアした車の特徴に応じた成果が見られたそうであります。また,国家技能試験に挑戦する受験者が約5倍にふえるなど,工場内の士気も高まっているようであります。
私は,この企業としての一連の活動に触れて,何事も基本が一番大切であること,どのような団体であっても先輩の経験,いわゆる熟練者の技能を次の世代にどう伝えていくのかということが大きな課題だということを,強く感じたものでありました。そして,このような一連の行動から新たな情熱が生まれてくるようであります。
以上でございますけれども,ここで話を戻しまして,岡山県警におきましても,団塊の世代の大量退職,そして大量採用の時代が迫ってくるわけでありますが,県民の生命財産を守る重大な使命を持つ県警察としては,ベテラン捜査官の持つ職人的技能を新しい世代に伝えていくことはゆるがせにできない課題ではないかと思います。警察の業務の中でも,鑑識や科学捜査のように,高い専門技術を要するもののみならず,熟練者の高い技術を伝えていくためにどのような取り組みがなされているのか,今後検討されていくのかもあわせて,警察本部長の御所見をお聞かせください。

障害者に対する警察の市民応接は重要!

次は,障害者に対する警察の市民応接について伺いたいと思います。
御承知のとおり,国の社会福祉基礎構造改革に伴い,平成15年度から支援費制度が実施され,また現在,この制度を改革するために,障害者支援給付法が国会に提出されております。このような一連の流れから,身体,精神,知的障害者のいずれの障害者も地域社会生活への移行が推進されつつあります。しかしながら,一般県民を初め各機関においても,障害者への理解についてはいまだ十分とは言えないのが現状であります。そのような現状の中で,障害者が加害者や被害者になる事件も起こっており,これから障害者が安心して地域で暮らせるようにするためにも,地域での警察の協力が必要になってくることから,被害者団体から警察への協力要請もあった由,伺っております。特に,知的障害のある人は,言葉が不自由であったり,コミュニケーションがうまくとれないために,社会生活がうまくできず,周囲に誤解されることが多い人たちもいるのであります。現在,障害手帳を持っている知的障害者の方は,全国で約46万人,手帳の交付を受けてない人を含めると約100万人いると言われております。日本でも,これからは知的障害者の方々も入所施設の不足や町でアパートを借りたりグループホームに住んで生活するなど,地域で暮らすことが先進各国のように普通になってくると思われます。全国的にも,犯罪の被害に遭っても言葉が不自由であるがために被害の状況をうまく伝えられなかったり,また逆に,コミュニケーションがうまくとれなかったために犯罪の疑いをかけられても弁明できなかったという例もあると伺っております。犯罪の被害者や加害者になる場合だけではなく,知的障害のある人がこれから町で暮らすことが多くなると,警察官と接することもふえてくるのではないかと思いますが,このような方々に対する市民応接について,県警察ではどのように認識されているのか,今後の方針もあわせて警察本部長にお伺いをいたします。

交通安全対策について

交通安全対策について質問いたします。
先日の警察庁の発表では,昨年1年間の全国の交通事故の死者数は7,358名と,昭和31年以来48年ぶりに7,500人を下回り,1970年のピーク時の半数以下までに減少したことが報道されておりました。これは大変によいことでありますが,その中で,65歳以上の高齢者の死者数が41%に上がっていることが同時に問題になってきております。今後,交通事故死者数を減少させるために,高齢者の交通事故死者数を減らす努力が重要であります。
そこでまず,本県の現状と対策について,県警本部長にお伺いしたいと思います。
既に御承知のとおり,1999年11月,東名高速道路で酒酔い運転の大型トラックが乗用車に追突し,女児2人が死亡した事件をきっかけに,悪質なドライバーに対する厳罰化を求める機運が高まり,2001年12月,危険運転致死傷罪を規定した改正刑法が施行され,さらに,2002年6月からは,酒気帯び運転のアルコール濃度の基準が引き下げられました。ところが,死者数は減少したものの,これに反し,事故件数と負傷者数は過去最悪の95万2,191件118万3,120人と,交通情勢は逆に悪化の一途をたどっていると言っても過言ではありません。特に深刻なのは,ひき逃げの急増で,昨年は1万9,960件と,5年前に比べて42%も増加しているとのことであります。原因について,警察庁の幹部は,その多くが飲酒や無免許の発覚をおそれたドライバーではないかと見ているという報道もあり,刑罰の強化は,逆に悪質なドライバーの増加を促しているという皮肉な結果をもたらしていると言えなくもないのであります。さらに,危険運転致死傷罪が適用された事件数は,2002年が322件,2003年が308件,2004年が270件と減少しておりますが,交通事故被害者の支援に取り組む弁護士からは,「警察や検察の捜査が不十分で,危険運転致死傷罪では立件できない事故が目立つ。捜査側は幅広く立件し,裁判所の判断にゆだねるべきであろう」といった声も上がっております。全国的に,このような傾向にあるようでありますが,岡山県下におけるこれらの現状と今後の取り組みについて,警察本部長の御所見をお伺いします。
以上で質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。


知事(石井 正弘君)
公明党吉田議員の代表質問にお答えをいたします。
まず,骨太の方針について,優先要望事項にかかわります御質問でありますが,次代の社会を担い,未来の力となりますのは子供たちであります。さまざまな政策課題がある中で,少子化対策,次世代育成支援は重要な課題であると,私もそのように認識をいたしております。あわせまして,地方といたしましては,やはり地方行財政運営の自主性自立性を高めるということが,地域を活性化し,ひいては国全体の活力を高めることになるものと考えておりまして,三位一体の改革について,地方案に沿った国庫補助負担金の改革及びそれに伴う税源移譲や標準的な行政サービスの提供に必要な地方一般財源総額の確保など,真の地方分権につながる改革の実現が喫緊の課題であると認識をいたしております。
少子化問題への取り組みでありますが,お話のように,私も,家庭,地域,学校,企業,NPO等と協働いたしまして,社会挙げての取り組みが必要であると考えております。このため,社会全体で子育てを支援する機運の醸成を図りますとともに,県民の皆さんの力を結集いたしまして,「新岡山いきいき子どもプラン」を着実に推進し,安心して子供を生み育てられる郷土づくりに全力で取り組んでまいりたいと存じます。
次に,バランスシートでありますが,15年度までの10年間の推移を見ますと,資産が着実に増加をしており,道路や河川などの整備が進み,県民の財産として蓄積されているということがうかがえ,県民生活の快適性や安全性が向上していると,このように思われます。その一方で,県債等から成ります負債も増加をしておりまして,今後の世代の負担が大きなものとなっているところであります。
また,資産,負債のいずれも,9年度以降伸びが鈍化をしておりまして,行財政改革によります投資的経費の抑制の効果を顕著にあらわしていると,このように考えられます。行政におけるバランスシートは,その資産や正味資産の性質が民間企業とは異なることなどから,限界もありますが,財政状況をストック面から分析する上で有用なアイテムの一つとして,今後とも活用してまいりたいと存じます。
次に,国民保護計画についてでありますが,さきに全庁的に計画策定を推進するための計画策定本部や国民保護協議会を立ち上げますとともに,国民保護措置を実施いたしますガス,運送,医療などの10事業者を法令に基づきまして指定地方公共機関に指定をしたところであります。現在,計画策定本部のもとに,職員によりますワーキンググループを置いて,基礎的な資料の収集や計画に盛り込むべき内容の検討を行っております。このような作業を経て,9月末を目途に計画素案を取りまとめ,国民保護協議会への諮問・答申,パブリックコメントの実施などの手続を実施して,今年度中に計画を策定してまいりたいと存じます。
次に,東南海・南海地震防災対策についてであります。
まず,避難対策等でありますが,浸水区域が沿岸部の市街地を含む広範囲に及んでおりまして,しかも巨大な揺れの発生によります道路等の損傷も予想されるということから,避難場所につきましては,高台にあります公民館や学校など,複数の公共施設を確保することや一時的避難場所といたしまして,浸水区域内にある堅牢なビルの指定などにつきましても検討を指導することとしております。
また,ハザードマップの作成でありますが,これにつきましては,住民の積極的な参加が何よりも重要でありまして,さきの県と関係市町から成ります協議会におきましては,その手始めといたしまして,浸水予測図を地元に早く示してもらうように要請をしたところであります。今後とも,関係市町に対しまして,技術面でのアドバイスや出前研修の開催等によって,ハザードマップの作成を支援してまいりたいと存じます。
津波に関する普及啓発についてでありますが,津波浸水予測図を今月から県のホームページに掲載いたしまして周知に努めております。また,東南海・南海地震を想定いたしました総合防災訓練の実施や研修会の開催に加え,本年度は津波発生のメカニズムや到達予測時間,避難時の心得などをわかりやすく解説いたしましたパンフレットを作成いたしまして,津波による浸水が予想される地域に全戸配布することとしております。このような取り組みによって,津波に対する正しい知識の普及啓発に努めてまいりたいと存じます。
次に,市町村への事務・権限の移譲についてでありますが,この3月に策定をいたしました移譲指針に基づきまして,事務処理の実態を十分に勘案しながら適切な財政措置を行いますとともに,全市町村の移譲希望を把握した上で,必要に応じ専門的知識を有する県職員の派遣や人事交流などの人的支援を行うこととしております。いずれの場合にも,権限移譲にかかわります市町村との協議・調整と並行しながらその具体化を図っていくこととしておりまして,これらを通じまして円滑な移譲を進めてまいりたいと存じます。
次に,合併後の都市と郡部の格差をどう考えるかとのお尋ねをいただきましたが,郡部では過疎化が進行してコミュニティーの維持等のため,中山間地域対策が必要とされております。その一方で,都市におきましては,過密化による交通渋滞や環境悪化等の対策のため,いわゆる都市政策が求められているところであります。このような過疎・過密に伴う課題につきましては,国,地方を通じましてのものでありますけれども,市町村合併は市町村がその自立力を強化し,これらの課題への対応力も高めるものであると,このように認識をしております。いずれにいたしましても,これらの課題の解決につきましては,まず,住民に身近な市町村が地域特性に応じました有効な施策を実施することが何よりも大切なことでありますが,広域自治体の県といたしましても,市町村と一体となり,必要な支援を行いながら,住みやすく活力ある地域づくりを進めてまいりたいと考えております。
次に,JR西日本脱線事故についてでありますが,県の要請に対しまして,JR西日本岡山支社からは,安全最優先の認識のもと,設備等の点検を実施し,必要な箇所は直ちに是正をするとともに,是正措置について公表するとの回答を得ているところであります。その他の鉄道事業者からも,安全総点検の実施状況やATSの設置検討状況等について報告を受けており,バス事業者におきましても,乗務員に対し安全の徹底を指示したと,このように聞いております。現在,国は,鉄道の急な曲線の速度制限対策や運転士資格など,安全確保に向けました基準の見直しを進めておりまして,また,JR西日本には,安全性向上計画の着実な実施という課題もあるところでございます。今後とも,あらゆる機会をとらえまして,国や交通事業者に対しまして,安全対策への取り組みを強く求めてまいることといたしたいと存じます。
次に,交通安全施設の点検のあり方についてでありますが,これまでの点検では,主に車上から道路上の落石や穴ぼこ,道路施設の損傷など,異常箇所のチェックに重点を置いていたため,今回のようなガードレールへの金属片の付着には気がつかなかったものであります。今後は,県内でも金属片が見つかったという事態も踏まえまして,従来のパトロールに加え,徒歩による点検回数をふやすなど,よりきめ細かいパトロールに努めていくことといたしたいと存じます。
防犯灯の設置でありますが,道路管理者が設置する道路照明は,夜間の交通安全や事故防止を目的に設置をしているものであります。一方,犯罪防止を目的とした防犯灯は,これまでも地元や市町村が対応をしているところでございます。今後とも,道路への設置要望がありました場合におきましては,設置場所の選定など,できる限りの協力を道路管理者として行ってまいりたいと存じます。
次に,個人情報保護と福祉行政についてでありますが,地方公共団体における個人情報保護につきましては,市町村等がそれぞれ個人情報保護条例を制定しているところであります。お話の民生委員への個人情報の提供範囲,手続につきましては,各市町村における民生委員の活動の必要性と個人情報保護の観点から,各市町村の条例に基づいて判断をされることとなるところであります。県といたしましては,個人情報保護と福祉行政の推進のこの両立が図られますように,市町村に対しまして適切に助言をしてまいりたいと存じます。
次に,企業誘致についてでありますが,本県経済の活性化のため,大型の誘致をぜひとも実現させたいと,このように考えておりまして,現在,投資意欲の高い企業に対しまして,全国トップクラスの補助制度や本県のすぐれた産業集積等をPRするなど,懸命に誘致活動を展開しているところであります。
御提案の県人会の活用についてでありますが,立地につながる企業の紹介や企業立地説明会への参加の呼びかけなど,県人会会員の方にお願いをしているところでありまして,さらに,先般設置した企業誘致協議会の誘致アドバイザーの方にも企業の紹介等をお願いすることとしておりまして,これらの方々が相互に情報交換をしていただき,県に対しアドバイスや情報提供していただくことによって,企業誘致に向けた体制が一層整っていくことになるものと考えております。今後とも,全県を挙げて大型の企業誘致が進むよう最大限の努力をしてまいりたいと存じます。
次に,若者就職支援センターについてでありますが,本年5月末までの就職決定者は445名となっておりまして,開所から約1年の実績といたしましては,まずまずの成果を上げていると考えております。今年度から新たに,津山市で週2日程度の出張相談と学校現場へ出向きましての職業意識啓発セミナー等も実施をするなど,機能強化を図ったところであります。お話がございました相談員の体制でありますが,今年度1名増員をしたところでありまして,今後の利用状況等踏まえまして検討してまいりたいと存じます。
インターンシップ制度でありますが,この制度は学生の就業意識の高揚や適切な職業選択,円滑な就職促進に有効であると,このように考えております。県といたしましては,インターンシップ事業の推進に当たりましては,産学官の一層の連携が必要であると,このように考えておりまして,今後,インターンシップに取り組んでいる経済団体や大学等の意見を聞きながら緊密な連携が図られるよう支援をしてまいりたいと存じます。
日本版デュアルシステムについてでありますが,県立倉敷高等技術専門校では,4月に,ものづくりの基盤分野であります機械と溶接で6名が入校をしておりまして,10月からは,民間企業に委託をし,自動車工作科を定員15名で実施することとしております。また,岡山職業能力開発促進センターでは,事務系訓練で147名が入校しており,今後300名程度の募集が予定されております。中国職業能力開発大学校では,7月から,電子機械系の訓練が定員20名で予定されております。今後とも,この制度のPRに努めますとともに,3施設間で訓練科目等の役割分担を図りながら若年者の人材育成に努めてまいりたいと存じます。
次に,若者自立塾についてでありますが,国が行いますこの事業は,就労する意欲のない若者を対象にいたしまして,NPO法人等が事業主体となって約3カ月程度の合宿等の集団生活を行うその中で,生活訓練や労働体験等を通じて働く自信と意欲を身につけてもらうということを目的としているものであります。現在,国が全国で20カ所程度を直接募集しておりまして,県といたしましては,市町村や関係団体に周知を図るなど広報に努めているところであります。
次に,農業行政であります。
地産地消でありますが,イベントや情報誌の発行によりますPR,スーパーでの地産地消コーナーの設置,学校給食での地域食材の利用促進など,幅広く県民運動として取り組んでいるところでありまして,昨年度からは,地産地消ファンクラブ会員を募集いたしまして,現在,850名の皆様に地産地消運動を応援していただいております。引き続き,有機無農薬農産物など,安全・安心な県産農林水産物のPRに努めますとともに,研修会の実施等を通じまして,学校給食や食品産業,飲食業などにおいて,地産地消に取り組んでいただける人材の育成を進め,地産地消運動の一層の浸透・定着を図ってまいりたいと存じます。
起業数等についてでありますが,女性が中心となっております農業関連の事業体数は,最近5年間で18増加をし,本年1月現在で40となっております。グループ経営が38,個人経営が2,そのうち法人化しているものは2となっているところであります。
活動内容は,地域農産物を活用した加工品づくり,青空市での直売,郷土料理の提供などとなっておりまして,地域における地産地消にとどまらず,全県的な地産地消県民運動の推進に大いに貢献をしているものと考えております。
今後の支援でありますが,農村女性が知識,技能,技術,感性,アイデアを十分生かし,地域の産物を活用して起業に取り組むことは,単に女性の能力の発揮にとどまらず,農村地域の活性化に寄与するものと,このように考えております。県といたしましては,女性起業家の掘り起こしを積極的に行いますとともに,資金面や消費者ニーズに対応した商品・サービスの開発,経営の法人化等を総合的に支援し,女性の社会参画を積極的に推進してまいりたいと存じます。
ヤギの飼育についてでありますが,県内では27戸で約100頭が飼育をされております。ヤギは,雑草でも採食する能力が高く,傾斜地の放牧にも適しているところでありますが,野犬等の外敵防止やアセビ等有害植物の除去対策が必要でありまして,山林での利用は問題が多く,北海道では専用草地で飼育をされていると聞いているところであります。
乳の利用といたしましては,牛乳アレルギーを持つ子供の代替乳やチーズ,ヨーグルト等がありますが,独特の癖がありまして,消費者の嗜好や生産コストなど,さらに研究が必要ではないかと思われるところであります。
瀬戸大橋のETC割引についてでありますが,御提案のとおり,瀬戸大橋の利用促進のためには,さらなる料金引き下げや割引制度の充実がぜひ必要であると考えているところであります。このため,瀬戸大橋でも日本道路公団と同様のETC割引が実現されるよう関係府県市とも連携をしながら,改めて国や本四公団に対しまして働きかけをしてまいりたいと考えております。
次に,土砂災害対策についてであります。
昨年の災害の検証と今後の対策でありますが,昨年は県内で16件の土砂災害が発生をし,このうち玉野市宇野地区など10件は,危険箇所以外で発生をしたものであります。また,砂防ダムなどの災害防止施設が整備された箇所につきましては,特に大きな土砂災害は発生していなかったということであります。
また,国の土砂災害対策検討会の提言についてでありますが,現在,国において具体的な検討が始められたと,このように聞いておりまして,今後,県といたしましては,国の検討結果を踏まえまして適切に対応してまいりたいと存じます。
なお,緊急的な対応といたしまして,被災直後に施設の点検を実施いたしまして,堆積土砂の除去など応急的な対策を実施したところであります。
ため池の点検等でありますが,県では,毎年梅雨前にため池を管理している市町村等に対し,すべてのため池についての点検を指導し,特に早急な対応が必要と判断されたため池につきましては,県が直接市町村等とともに点検を行っております。
また,ため池の安全確保でありますが,県の重点施策といたしまして,毎年,約60カ所の改修を行って災害の防止に努めているところであります。
次に,自閉症・発達障害支援センター等でありますが,本県では,全国に先駆けて平成14年にセンターを設置し,昨年度は療育・就労など約800件の相談に応じてきたところであります。今後,保健,医療,福祉,教育,雇用の各関係機関と十分連携をし,発達障害者が身近な地域でライフステージに応じたきめ細やかな支援が受けられるように,センターを中心といたしました支援体制の充実に努めてまいりたいと思います。
次に,岡山県文化振興基本条例(仮称)の検討内容についてでありますが,条例には県の責務や市町村・民間団体等との連携,文化環境の整備,文化交流の推進などを盛り込みたいと考えておりまして,近々に県内外の有識者や文化関係者によります検討会議を設置いたしまして,条例の基本理念,対象とする範囲,基本的施策等について検討し,本年度中の制定を目指してまいりたいと存じます。私といたしましては,他の都道府県の例も参考にしながら,本県の歴史や伝統を踏まえ,文化振興に取り組む県の基本理念が明確になり,21世紀の岡山文化の礎となるような内容にしていきたいと考えております。
芸術の振興等についてでありますが,もとより音楽,美術,文学,演劇等のさまざまな芸術に触れるということは,すべての県民にとって大きな喜びでありまして,芸術振興は本県の文化振興の一つの柱として大変重要であると考えているところであります。芸術も伝統文化や生活文化等と同様に,広く文化の範疇に含まれるところでありまして,当然条例の対象となると,このように考えておりますが,この条例の名称につきましては,今後,内容とあわせ検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。


教育長(宮野 正司君)
公明党吉田議員の代表質問にお答えをいたします。
まず,子供たちに対する職業観の育成についてでございますが,学校ではキャリア教育を推進する中で,発達段階に応じてさまざまな職業についての理解,働くことの意義や自己の適性可能性への理解を深めるなどの観点から指導を行っております。体験的な学習につきましては,子供の成長時期に合わせて内容を工夫しながら取り組んでおりますが,例えば,勤労に係る職場体験につきましては,大人への入り口に当たり,自分の将来について意識をしてくる中学生の時期に行うことが適切であると考えまして,中学校2年生でチャレンジワークを実施しているところでございます。
次に,教育センターの教育相談についてでございますが,お話のように,面接相談の予約につきましては,相談者の希望を優先しながら調整いたしておりますが,3時とか4時の時間帯の希望者が多いと聞いております。県教育センターは,教職員の研修機関でありますことから,教育相談部門も教員研修と市町村の教育相談員の研修を主といたしておりまして,その一環として子供や保護者の方々からの相談にも対応しているところでございます。県といたしましては,交通の利便性を考え,岡山市の中心部に相談の専門機関として県青少年総合相談センターを設置し,さまざまな相談に対応しているところでございます。さらに,教育事務所や市町村におきましても,教育相談が行われておりますので,御活用いただければと,このように思っております。
次に,スクール・ソーシャル・ワーカーについてでございますが,お話のように,子供を支える基盤づくりといたしまして,学校が家庭や地域社会,他の関係機関と連携することは重要なことと認識をいたしております。そのため,本県では,教職員のOBや民生委員など,地域の人材を活用したスクールサポーターを小中学校に配置したり,警察OBを生徒指導ネットワーク相談員として教育事務所に配置したりして,児童相談所や警察等との関係機関と連携を図りながら,悩みを抱える子供と保護者の支援に当たっているところでございます。お話のスクール・ソーシャル・ワーカーにつきましては,我が国ではいまだその存在が十分に知られていないということや,大学等におきましても養成がされていないとのことでございまして,県教育委員会といたしましても,今後研究してまいりたいと存じます。
次に,学区の廃止についてでございますが,本県では,小学区制が戦後50年の長きにわたり定着しておりましたが,平成11年度に6学区から成る中学区制へと変更したところでございます。学区の変更につきましては,このたびの県立高校の再編に当たりまして,現行の学区を前提として地域の拠点校を目指した整備を行っているところや,子供たちや保護者,各地域に与える影響が大きいことなどから,さまざまな意見がございます。今後,全国動向にも注視し,幅広く県民の声を聞きながら対応していく必要があると考えております。
次に,小1グッドスタート支援事業についてでございますが,今年度,県単独の事業として継続させますとともに,配置基準を36人以上の学級から33人以上の学級に引き下げ,より多くの学校に配置できるようにしたところでございます。今後の配置につきましては,今年度の事業の成果や保護者・学校の要望等把握いたしますとともに,現在,国において検討されております教職員の配置改善計画の動向にも配意しながら検討してまいる所存でございます。
次に,市町村等への要請についてでございますが,小学校1年生の場合,入学時からの学校生活への適応が大きな課題でありますことから,今年度から年度の前半に集中して本事業を実施することといたしました。学校におきましては,その趣旨を十分理解して,年度前半にしっかりした学級づくりを実現するよう指導いたしておるところでございます。県といたしましては,実施期間を通年に延長することは考えておりませんが,年度後半の配置につきましては,市町村がそれぞれの学校の実態に応じて対応するよう要請をいたしているところでございます。
次に,少人数学級についてでございますが,現在,中央教育審議会で検討され,小中学校への少人数学級を導入すべきという意見が大勢を占めたと聞いております。今後,少人数による学習が可能となるよう,教職員配置の改善が進められますことは望ましいことでございますが,現行制度のもとで少人数学級の対象校等を拡大することにつきましては,現在の実施校の成果を検証いたしますとともに,国の動向にも注視する必要があると考えております。いずれにいたしましても,私どもといたしましては,限られた教員定数を最も効果的に活用するという観点に立ちまして,本県の教育課題を的確に把握し,重点的に教員配置を行ってまいる所存でございます。
次に,特別支援教育(軽度発達障害)サポート事業についてでございますが,小中学校には,現在のところ通常学級に在籍する軽度発達障害児に対する適切な指導方法等が蓄積されていないことから,障害児教育に関しての専門性の高い養護学校や特殊学級などの教員から成る巡回相談員や大学教授,医師等の専門家チームが要請のあった小中学校を巡回し,指導方法や内容等について助言するのがこの事業でございます。現在,巡回相談員の打合会を開催いたしますとともに,専門家チームの設置を進めているところでありまして,できるだけ早く事業を実施してまいりたいと考えております。
次に,養護学校の施設整備についてでございますが,早島養護学校の校舎増築工事は,7月末に完成予定であります。その後,緑化事業等の周辺の環境整備に取り組むことといたしております。
また,旧公衆衛生看護学校跡地に建設する岡山南養護学校(仮称)の整備につきましては,現在,校舎として活用できない既存建物の解体工事を行っております。今秋には校舎等の建設工事に着工する予定であり,平成19年4月の開校を目指しております。
さらに,誕生寺養護学校の施設整備につきましては,現在,基本計画の策定に着手しており,今後これを踏まえて計画的な整備を進めることといたしております。
次に,養護学校における医療的ケアについてでございますが,今年度から肢体不自由養護学校全5校に看護師を配置し,主治医の指示のもとで,たんの吸引,経管栄養,導尿等について日常的な医療的ケアを行うこととしたところでございまして,対応が可能となった児童生徒から実施をいたしております。実施に当たりましては,児童生徒の安全確保が大切でありますことから,看護師と主治医や学校医,保護者との連携を十分図るなど,校内における実施体制の整備充実に努めておるところでございます。
次に,全庁体制の協議会についてでございますが,軽度発達障害のある児童生徒につきましては,医療,保健,福祉,労働等の関係機関と密接に連携を図り,適切な支援を行うことが大切でありますことから,昨年度,保健福祉部,産業労働部,教育委員会から成る広域特別支援連携協議会を設置し,支援体制のあり方について協議を進めているところでございます。今後は,大学教授や医師等にも参画をしていただくことといたしております。
また,県全体として,軽度発達障害に対する理解,啓発を進めるため,リーフレットやガイドブックの作成に当たりましては,関係部局が連携を図って取り組んでいるところでございます。
最後に,文化財の活用についてでございますが,県教育委員会では,市町村と連携し,鬼城山や津山城跡の備中やぐらの復元整備など,歴史を体感できる史跡整備を計画的に進めてまいりましたが,ことしは岡山国体の年であり,本県の文化財を広く全国に情報発信する絶好の機会であると考えております。そのため,今年度からインターネットを活用いたしまして,全国から本県の文化財や遺跡などの検索ができるよう情報提供に努めますとともに,県立博物館では,国体開催期間中に吉備文化を紹介する特別展を開催することといたしております。また,国宝に指定をされております現在修理中の吉備津神社につきましても,国体開催中は修理状況を間近で見学できるよう,一般公開を計画いたしておるところでございます。
以上でございます。


警察本部長(福島 克臣君)
吉田議員の公明党代表質問にお答えいたします。
まず,自主パトロール隊の連携についてであります。
県下の自主パトロール隊につきまてしは,303組織約2万9,000人の方々がそれぞれの地域におきまして,犯罪の多発時間帯や多発地域等を中心に防犯腕章やたすきを装着した徒歩パトロールあるいは青色回転灯を装着した車両によるパトロールを積極的に展開しているところでございます。議員御指摘のこれらパトロール隊の連携につきましては,その活動をより安全で効率的なものとしていくため,既に一部の地域で行われておりますが,自主パトロール隊がお互いの活動時間や地域を分担したりあるいは合同パトロールを実施するなどの効果的な手法を拡大する必要もあると考えているところであります。また,これまでにもこうした効果的な事例を紹介し,その輪を拡大するための情報交換会の開催や各隊の活動実態等を紹介する自主パトロール隊通信の作成・配布と県警察ホームページへの掲載などを行っておりますが,さらにその充実・強化に努めてまいりたいと考えております。
次に,熟練者の高い技術を新しい世代に伝えていくための取り組みについてであります。
県警察におきましては,現在,大幅な世代交代期を迎えており,議員御指摘のように,後継者の育成が重要課題となっているところでございます。このため,蓄積された知識・技能の伝承に力を注いでおり,現在,警察各部門に合計12人の技能指導官を任命し,警察学校や各所属での研修により,職務質問,取り調べ,盗犯捜査,薬物捜査などにおける卓越した知識・技能を若手警察官に伝承しているところでございます。また,各分野の専門家を教官として,警察学校において,刑事・生活安全などの専門部門の警察官を計画的に養成するための研修を実施しているほか,盗犯捜査や薬物捜査など,個々の専門分野ごとに専科教養を実施し,各分野の専門的知識・技能の向上に努めているところでございます。県警察といたしましては,今後とも,これらの取り組みを積極的に進めることにより,次代を担う警察官の養成を図ってまいりたいと考えております。
次に,障害者の方々に対する市民応接についてであります。
県警察といたしましては,今後,障害者の方々が警察と接する機会が一層ふえてくるものと考えておりますが,障害者の方々に対する温かい心のこもった市民応接を行うとともに,これらの方々が利用しやすよう施設の整備等を進めているところでございます。特に,知的障害者の方が加害者や被害者になったような場合には,一般に誘導を受けやすいとされていることから,客観的な供述が得られるよう留意することなどについて指導しているところでございます。さらに,知的障害者の方が相談や各種の届け出のため警察署や交番などに出向かれたり電話をかけてこられたりする場合もふえると考えられることから,わかりやすい言葉を使い,簡潔に質問や説明をすることなどに配意するよう,一層指導してまいります。今後とも,知的障害者の方々を支援する各種団体と連携を密にしながら,障害者の方々の立場に十分配慮した警察活動を充実させてまいりたいと考えております。
次に,高齢者の交通安全対策についてであります。
5月末現在の高齢者の交通事故死者数は25人で,昨年に比べ9人減少しているものの,全死者に占める割合は44.6%と,依然高い率を示しておりまして,議員御指摘のとおり,高齢者の交通事故防止対策が極めて重要であると認識をしているところであります。このため,県警察といたしましては,高齢者の方々に安全意識を高めていただくため,指導員が高齢者宅を訪問したり,少人数の会合やデイサービスセンターに出向いて交通安全講習を行うシルバーセーフティサポート事業を初め,高齢者の持ち物に夜光反射材を貼付する活動などを展開しているところであります。また,昨年10月に導入した交通安全体験車の活用などにより,高齢者を対象とした体験・実践型の交通安全教育を推進しております。今後とも,これらの取り組みとあわせ,シルバー人材センターの協力による会員の方と派遣先の高齢者との相互啓発活動など,幅広い高齢者の交通事故防止対策を一層強化してまいりたいと考えております。
最後に,岡山県下におけるひき逃げ事件及び危険運転致死傷罪を適用した事件の現状についてであります。
まず,ひき逃げ事件についてでありますが,昨年中の発生件数は198件で,平成12年と比較いたしますと約2倍に増加しております。検挙した84件を分析したところ,その犯行動機については,刑事処分または行政処分を恐れたからが20件,飲酒運転が11件,無免許運転が10件で,全体の約48.8%を占める結果となっております。また,危険運転致死傷罪につきましては,平成13年12月25日の法施行後平成16年末までに17件を適用しており,類型別では信号無視によるものが11件,アルコールの影響によるものが4件などであります。県警察といたしましては,交通事故捜査の過程で,事故の当事者に飲酒運転,信号無視,暴走運転などが認められる場合には,これまでと同様,危険運転致死傷罪での立件を念頭に厳正な捜査を行うこととしております。
以上でございます。

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