 |


1番(吉田政司君)
おはようございます。
公明党の吉田でございます。公明党岡山県議団を代表して質問をさせていただきます。
それでは,通告に従いまして,早速質問に入らせていただきます。
私たち公明党岡山県本部は,去る5月12日に,来るべき知事選に再挑戦される石井知事を御推薦申し上げました。理由は,この3年半余り,知事は財政の厳しい中,財政再建に懸命に頑張ってこられ,財政再建団体転落の危機を何とかしのぎつつ,また県民の福祉の向上の観点からも一定の成果を上げられたことにかんがみまして,さらなる挑戦に期待をするものであります。
当面する課題は景気回復であります。国も経済支援を打ち,各種の先行指標も上昇の兆しを見せてきております。しかし,この兆しもまだまだ予断を許さないものであることも事実であります。今は,安定した政権で一貫した経済政策を実行しながら,動き始めた景気回復を確かなものにしていくことであります。
また,20世紀最後の年として,来るべき世紀に対する多くの不安は,いまだ山積しているのが実情であります。ここで,もう一度,21世紀に向けて私たちに課せられている課題は何か,県民にわかりやすく,また効果をいかにして上げるか,この2点を考えながら質問をさせていただきます。
初めに,外形標準課税等について伺います。
このたび,東京都に続いて大阪府も,東京都とほぼ同じ外形標準課税を導入しましたが,このように自治体が相次いで独自課税を検討し始めたのは,石原東京知事の英断によるところが大きいわけですが,都知事が言うように,全国の自治体が抱える借金が184兆円と見込まれる中,分権一括法が成立したにもかかわらず何の財源の裏づけも施さなかった国に対し,怒りとあきらめがあるように思います。自分たちのことは自分たちで考えるという判断は間違っていないでしょうが,本当の分権社会も財源の裏づけがないと絵にかいたもちになってしまいます。このため,地方自治体による課税は当然の流れであると思います。しかしながら,東京,大阪方式の外形標準課税には,なぜ一部の大手銀行だけに課税するのかという大きな問題があります。税の公平・中立の原則から見ましても,どのように説明するのか。憲法14条の法のもとの平等や29条の財産権の保障などに反しないのかが問われているのであります。政府は,税の公平・中立の観点から,東京都,大阪府が外形標準課税を導入したことに疑問を呈しています。
全国の自治体では,4月から制度化された自治体単独でできる法定外目的税を積極的に活用しようという動きが活発になってきており,三重県,神奈川県などが独自の法定外普通税・目的税の検討を始めたと伝えられています。
そこで,以下お伺いしますが,まずは東京都や大阪府などの外形標準課税の動きをどのように評価されますか。高知県の橋本知事は,高知で同じようなことをすれば,すべての銀行が出ていってしまうと,あくまでも都市圏でこそできるとの見方をされているようですが,知事のお考えをお伺いしたいと思います。
また,知事は,先月,地方税を考える研究会を発足させ,法定外目的税を検討されているようですが,具体的にはどのような税を検討されているのか,今日までの検討結果について,また,それはいつごろから導入されようとされているのか,お尋ねしたいと思います。
次は,全国市民オンブズマン連絡会議がこの3月に発表した各県の情報公開度によれば,岡山県は前回の欄外から20位にランクアップされています。警察情報は依然として壁が高く,開示は6府県にとどまっております。
ところで,今年3月に県警や県議会の旅費に関する文書が開示されないのは違法であるとして,県に非開示処分取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が仙台高裁で言い渡しされています。これは,情報公開対象外の県警などが実際に保管している文書でも,1,地方自治法上,会計事務に関する文書は知事の予算執行権が及ぶ,2,県警会計課の職員は,知事部局の職員としての性格もあわせ持っている,などの理由から,公開対象に当たるとの主張に対し,1審の仙台地裁は,「知事の権限が及ぶことと情報公開条例の対象となるかどうかは別」だとして,原告の訴えを棄却していたものであります。これに対し,仙台高裁は,県警や議会の旅費の請求,支払い,その正当性の確認を目的にする文書は「知事の予算執行に密接に関連する文書として認められる」として,「知事部局を実施機関とする公文書に当たる」と認定いたしました。実際に,文書が県警や議会に保管されていても,知事の管理権限が及び開示対象となると判断したものであります。知事の予算執行権を根拠に警察文書の開示を認めた初めての司法判断であり,行政情報すべてについて原則公開の流れが加速されることが予想されるのであります。
そこでお尋ねいたしますが,知事は,この判決をどのように評価されていますか。
また,今後どのように情報公開を進めていくのか,特に,外郭団体なども情報公開の対象にすべきだと考えますが,御所見をお伺いしたいと思います。
21世紀戦略会議でも提言されたPFIの状況をお伺いいたします。
コスト意識については,知事が再三強調されておりますが,PFIでは民間事業者が資金を調達し事業を行うことからこの点が明確にされ,また,評価結果も公表されますから,既存のやり方と比較し,早急な導入が期待されます。
ただ,この課題も漠然と研究するのではなく,当面する課題の実現に向けて具体的な対象を念頭に置きながら検討する必要があろうかと思います。ここで,現在の検討状況と,どのような事業を念頭に置いての検討か,お伺いいたします。
次に,行財政改革の進捗を見ていましても,例えば経常収支比率など一向に改善しているように思えません。会社の再建などで,まず手をつけられるのが人件費であります。また,昨今の不景気では,厳しいようですが人員の削減が行われるわけです。もちろん,これによる空前の失業時代を迎えているわけで,ただ人を切るわけにはまいりませんが,ここ5年間の人件費を見ていましてもほとんど減少をしておりません。民間では,ワークシェアリングなど雇用と賃金のバランスをとる工夫などがなされております。民間では,倒産するという現実がありますのでシビアになりますが,自治体などには倒産がありませんからついつい甘くなってくるのだと思います。
しかし,この一方で,全国最下位の財政状況の中で,経常収支一つ何年かかっても改善できないようでは,行財政改革は果たしてできるのかとの疑問がわいてまいります。わかりやすい成果,成果の出る目標の設定など,行財政改革のあり方を再考する必要があるのではないかと思いますが,御所見をお伺いいたします。
また,起債制限比率は,私は,起債することを目的にした指標であると理解しておりますので,バブルなど景気のよいときには一つの指標になりますが,現在のように,行財政改革が必要なときにはわかりにくい指標であります。むしろ,起債残高の上限を決めるなど,岡山県の経済力,収税力などをもとに基準をつくる必要があるのではないかと思いますが,あわせて御所見をお伺いいたします。
次に,この3月に国の研究会において,バランスシート作成に当たってのガイドラインが取りまとめられました。これに倣って,岡山市も先日,市のバランスシートを発表いたしました。資産など取得原価になっており,時価評価の方が現実的ではないかと思いますが,まずは全国共通の基準ができました。昨年,私もバランスシート導入を提案しましたが,答弁でも国の動きなどを見てから検討すると言われておりました。共通する基準ができたことですし,取りまとめ作成すべきと思いますが,御所見をお伺いいたします。
また,実施するのであればいつごろをめどに作成されるか,あわせてお伺いいたします。
次は,IT(情報技術)産業の起業化についてお伺いいたします。
三重県は,このほど伊勢志摩地方にITを利用した情報の工場団地のような一大電脳基地を建設し,地域振興を図っていくため,民間会社との第三セクター方式でネットビジネスのベンチャー企業を設立することを発表いたしました。従来の第三セクターのように財政破綻させないため,純粋に利益を追求できるよう天下りを廃し,米国のマイクロソフト社の副社長やインターネット戦略研究所会長などに経営チェックを受けるとのことであります。第三セクターの社名はサイバーウエイブジャパン,資本金は1億1,000万円で,株主は県が5,000万円,近畿日本鉄道やKDDを初め東京や岐阜市の情報関連会社6社がおのおの1,000万円,社長は北川知事が就任いたします。この会社の事業内容には,サーバーのスペースをレンタルするホスティングサービスやサーバーを預かって運用するデータセンターサービスがありますが,注目に値するのは, デジタルコンテンツサービスであります。その内容は,デジタルビデオディスク――いわゆるDVDですが――の企画制作やデジタル化のニーズに対応したデータ入力,行政文書の電子化となっており,SOHOによる障害者の在宅勤務など情報バリアフリー社会をにらんだ事業展開を考えています。
三重県では,このような取り組みをする理由は,国内ネットワーク回線と日米回線2本の合計3本の海底ケーブルが三重県から陸揚げされていて,日豪回線や日本・アジア回線も同じ場所からの陸揚げが計画されているからとのことであります。そして,海底ケーブルと県内建設省情報ボックスとの間を,県が光ファイバーを整備し,民間に開放することにより,国際的ネットワークと国内のネットワークをジョイントする。情報インフラが潤沢であることを活用して,県内外のデータサーバーを誘致し,当会社のビジネス基盤とするとともに,県民アクセスの向上を図るというもので,海底ケーブルが上がってくることをきっかけとして,三重県は,これから県内のインフラ整備をしようとするものであります。
情報インフラから見れば,岡山情報ハイウェイ事業が本年度には完成しますし,昨年秋には,国の次世代通信技術研究開発施設岡山ギガビット・ラボがテレポート岡山に開設され,列島縦断型の高速通信網と情報ハイウェイを接続した実験も始まるなど,岡山県の方がはるかに進んでいると思います。しかしながら,新聞報道や特集記事の専門家などの共通する認識は,この全国で最も先進的な取り組みも,インフラをどのように活用していくかとのソフト戦略が大幅におくれているのが現状で,本当にやる気のある企業や住民を集めて考え,時には活用例を具体的に示す必要があるのではとのことであります。宝の持ちぐされ状態になってしまいかねないということであります。
そこでお伺いしますが,三重県でスタートしたこの取り組みについて,知事の感想をお伺いします。
また,所信表明でも指摘されていますが,我が県の情報ハイウェイなどの優位性を生かした起業の考えはどうか,お伺いしたいと思います。
さらに,重度障害者雇用を念頭に入れ,第三セクター方式でデジタル加工を中心とした企業の設立を提案しておりますけれども,お考えをお聞かせください。
次は,少子化対策についてお伺いします。
将来不安の最も大きな課題は少子化と高齢化社会の問題です。特に,高齢者や社会を支える働き手になる子供の減少は問題であり,さきの年金法の改正で改めて確認したことは,現在4人で1人を支えているものが,あと25年たつと2人で1人を支えなければなりません。人間は,成人するまでに20年かかるわけですから,早急な手だてが必要であります。公明党は,子供を産み育てやすい環境に改善することが,政治として,また行政として,まずその責務であると考えます。その支援策の基本として,子育ては社会全体で支えていくべきで,社会保障としての児童手当の充実を強く訴え,推進しております。支給期間を義務教育期間終了まで延長し,支給水準も現在の倍の額に引き上げることにより,少なくともヨーロッパ並みの児童手当制度の確立が具体的な構想です。
また,年少扶養控除の加算措置廃止による一部家庭の増税を指摘する声がありますが,私たちは,この税制面での手だては中・低所得者に不公平であり,公平な社会保障としての児童手当の充実を訴えているところでございます。確かに6歳まで拡大したとはいえ,まだまだ不十分であり,義務教育期間である中学校まで対象を拡大したとき,このような問題は自然と解決をしていくのであります。さらに,高校生以上大学までは奨学金制度の充実を図ってまいります。この児童手当と奨学金の組み合わせが,私たちのプランであります。
岡山県は,昨年「おかやまいきいき子どもプラン」を作成されました。ここでは,経済支援の観点をどのように認識されているのか。また,現実に,少子化を解消し子供がふえるための施策は何なのか,その効果の可能性を踏まえ,お伺いしたいと思います。
いきいきプランの第3編,「プランの推進に当たって」では,国への要望事項が記されております。その中で,「経済的支援,個性を尊重した教育の推進,仕事と育児の両立支援などについては,法制度の充実や,地方への財政的支援」が必要であるとし,国への要望事項が掲げられております。その中で,「児童手当の支給水準の引き上げと支給期間の延長,子育て減税など,子育てにかかわる経済的負担の軽減」が挙げられております。ここで言う児童手当充実は,どのような水準を想定しているのか,お伺いしたいと思います。また,国への要望の実施状況はどうか,お伺いします。
れに関連しまして,先般,ある保育園関係者の方から指摘されたのですが,教育の観点から考えたとき,ゼロ歳児などは,できるだけ母親と一緒に過ごせる方が理想である。昨今の経済情勢では,育児休業もままならない家庭が多いと思いますが,この方の意見では,経済的支援として月10万円ぐらい出してあげて,1年間はしっかり子育てできるようにしてあげられないものかとおっしゃっておりました。子供が成長していく過程で最も大切なのが,この3歳までの親子の愛情で,この時期に,親に対する信頼感や安心感がしっかりと体験できた子供は,その後に自立しやすくなると言われております。この教育の観点と経済支援を考えるとき,ゼロ歳児に限って,岡山県レベルの施策として,例えば乳児手当というようなものを創設して,児童手当の上乗せをしてはどうかという,この方の御意見ですけども,感想をお伺いしたいと思います。
次に,乳幼児医療費の現物給付化について。
我が党は,女性局を中心に,この5月26日,3万人弱の署名とともに知事に申し入れをいたしました。給付方式のあり方について検討されているわけですが,このたびの所信表明では何も触れられておりません。若干がっかりいたしましたが,乳幼児医療費の現物給付化はいつごろから実施できるのか,まずお伺いしたいと思います。
また,対象年齢6歳まで拡大はどうか,さらに母子家庭医療費の現物給付化はどうでしょうか,あわせてお伺いをいたしたいと思います。
次は,覚せい剤等薬物乱用防止対策についてお伺いいたします。
我が国が薬害天国と言われて久しいわけですが,昨年には通信傍受法が成立するなど取り締まりが強化され,その対策が急がれているところです。岡山県としては,覚せい剤等の薬物から青少年を守るための対策の現状はどうか,お伺いいたします。
また,我が党も強力に推進しました厚生省の薬物乱用防止キャラバンカーによる全国キャンペーンが実施されていますが,この利用状況はいかがでしょうか。現行制度の十分な活用がおくれていると思いますが,実績と今後の取り組みをお伺いしたいと思います。
次に,消費者契約法がこの5月12日に公布されました。消費者契約法が定めようとしている民事法ルールは大きく分けて2つありまして,1つは,契約の交渉段階をできるだけ公正にし,消費者が納得して契約を結ぶことができるようにする,2つ目は,消費者と事業者とが実質的に対等な立場で契約交渉を行い,消費者が納得いく契約を結ぶことができるようにする,この2点でございます。
衆参両院の附帯決議でも「消費者契約に係る紛争の簡易・迅速な解決を図るため,裁判外紛争処理機関の充実・強化を図るとともに,その積極的な活用に努めること」として,「特に,都道府県及び市町村に設置された消費生活センター,苦情処理委員会等について,専門家の派遣等を含め,その支援に努めるとともに,紛争解決機能を充実する観点からセンター等の役割の明確化,消費生活相談員の育成及び人材の確保を図ること」とうたっております。明年施行に向けて,どのような取り組みをされるのか,お伺いしたいと思います。
このところ,臍帯血という言葉をメディアで耳にする機会があると思います。臍帯とは,赤ちゃんとお母さんの胎盤をつなぐへその緒のことで,このへその緒と胎盤に含まれる血液が臍帯血と呼ばれ,赤血球や白血球などの血液のもとになる造血幹細胞を豊富に蓄えております。
そこで,この造血幹細胞を白血病や再生不良性貧血などの血液の難病に苦しむ人たちに移植すると,体内で血球をつくり出し,病気に対する治療効果が期待できるわけです。そもそも,臍帯と胎盤は出産後には捨てられていたものですから,お母さんはもちろん,赤ちゃんにも全く痛みなく採血することができます。また,新生児の未熟な免疫機能の助けも手伝い,移植した臍帯血による患者さんへの攻撃である拒絶反応も起きにくく,安全性も高いと言えます。
1988年に,フランスで初めて小児への臍帯血移植が行われてから,欧米では既に400例以上を数え,日本でも平成6年10月,兄弟間による移植が初めて実施されました。さらに,平成9年2月には非血縁者間での移植がスタートするなど,バンクを通じて移植の9例を含む26例が現在までに実施されています。日本では,体重の軽い小児への移植しか行われておりませんが,アメリカでは既に大人への移植も始まり,骨髄移植を補うものとして研究をされております。
中国地方,四国地方では,岡山県に中国四国臍帯血バンクが設置され,臍帯血の採取,保管から移植手術へと利用が期待されております。この現状と課題についてお伺いしたいと思います。
次は,ごみゼロ社会とボランティアについてお伺いします。
今,あちらこちらの地域で空き缶拾いなどのボランティア活動が活発に展開されております。私の学区でも,小学生を中心に,年に2回通学路の清掃活動を行っています。この目的は,子供たちにもきれいになって気持ちがいいという清掃の快感を味わってもらい,ごみを捨てない大人になってもらいたいからであります。しかし,清掃活動を行いながらいつも思うことでありますが,不まじめな人たちが捨てた空き缶やごみを,まじめな人たちが拾わなければならないという矛盾であります。リサイクルも,その製造元の改革に踏み込むようになりました。本格的なリサイクル社会になろうとしております。空き缶などのぽい捨ても,後始末ではなく,捨てさせない,つまりもとを断つことが重要になってまいります。ぽい捨て禁止条例などもスローガンで終わりかねません。
そこで提案ですが,住民の皆さんの協力を得て「缶視の日」――この「かん」は空き缶の「缶」で「し」は「視る」であります――と書きますが,設けてはいかがでしょうか。空き缶拾いの活動を,ぽい捨て者の監視をする活動に変えていこうというものです。あちらこちらの地域で,特定の日を決めず,大きな看板でも出しながら,任意に行っていくものです。この運動が全国に広がりましたら,通常どっかの地域で監視が行われており,ごみが捨てにくくなるのではないでしょうか。これはまじめに清掃活動をされている方々からの提案でありますが,この先導役を県がとってはと思います。知事の御所見をお伺いしたいと思います。
次は,交通安全対策についてお伺いします。
昨年の交通事故を分析してみますと,やはり依然としてスピードの出し過ぎによる事故が多く,また,スピードが出ているために惨事となるケースが多いわけでございます。現在,交通事故防止のための各種の道路標識やカーブミラー,ガードレールといった交通安全施設も整備されてきておりますし,今後も,さらに交通安全施設は整備され続けていくと思いますが,こうした道路標識や交通安全施設がいかに整備されましても,それだけではスピードの出し過ぎによる事故がなくなるというわけにはまいりません。
そこで,交通標識を遵守するのは当然として,例えば物理的にスピードを落とさざるを得ないようにすることが肝要かと考えます。諸外国では,道路にマウンドをつけ,いわゆるでこぼこ道にして強制的に速度を落とさせる工夫がなされています。我が県でも,金甲山などは暴走族対策としてこのような施設があります。このほかにも,交通事故の発生しやすい箇所で,地形の上からも危険解消のための道路改良が不可能な場所などはまず速度を落とさざるを得ないようにするべきであります。
また,通勤途上の渋滞による迂回路として,狭い生活道路に進入するケースも見落とせません。その道が,さらに通学路などになっていることも多く,子供にとって大変危険な場所になっております。このような場所も対象と考えるべきと思います。そもそも,このような問題は,近年の車の増大に伴う道路整備のおくれが大きな原因であります。渋滞,いらいら,迂回路,スピードの出し過ぎと,悪循環となっております。問題の渋滞箇所も随時検討されておりますが,今や道路は快適に走るためだけではなく,安全第一を考えて,このようにすぐできる対策としての提案をしたいと思いますが,御所見をお伺いしたいと思います。
次に,雇用問題についてお伺いいたします。
先月,岡山労働局は,昨年の労働や雇用問題に関する申告件数をまとめておりました。その中で,賃金不払いと違法解雇で,全体の92.7%になり,こうした傾向は98年から急激に増加しているのであります。岡山労働局では,「長引く不況が中小企業の経営を圧迫しているのに加え,県内の大企業の倒産の影響も受けている」と言っております。知事も,経済団体を回られ,雇用の拡大に努力し,県としても早くから取り組みを重ねられてきたのでありますが,今後,どのような取り組みをなされるのか,お伺いしたいと思います。
また,新規に創業したり異業種に進出する中小企業が労働者を雇用した場合や介護関連の事業主が労働者を雇用した場合に,賃金の半分を助成することにより雇用の増加を目指しておりますが,こうした制度をどのように活用されているのか,県下の実情をお聞かせください。
政府は,2001年度までに70万人以上の雇用を図る緊急雇用対策を発表しました。政策の中では,情報通信やバイオテクノロジー,環境,介護,福祉など新産業を育成することを軸として,既存の産業から成長産業に雇用をシフトさせ拡大することが特徴であります。こうしてすそ野を広げるといいますか,パイを大きくして雇用の場を確保していくことには賛成であります。
そこで,我が県において,情報ハイウェイの関係につきましては日本をリードしているわけでありますが,雇用の場の拡大にまで至っていないようであります。ヤング・エジソン育成支援事業,ベンチャー企業育成事業など取り組んでおられますが,もう一歩の感を強くするものであります。パイを大きくして雇用の拡大を図るということを我が県に置きかえてみるならば,今後どのような対策を加える必要があるのかをお伺いしたいと思います。
次は,県警の困り事相談について警察本部長にお伺いします。
今,全国的に陰湿な事件が多発しております。初めはごく小さな出来事から,最後は殺人にまで至るという事件が起こる中で,こうした問題の芽を早期に解決するということから,この4月より県下の警察署に困り事相談の窓口が設置されました。その困り事相談も,4月の1カ月で相談件数が706件との報告がなされましたが,この数字に驚きを隠すことはできないとともに,今までどのような対応がなされてきたのかと思うのであります。こうして表に出てくる数字の裏には,この数字に倍する事件があることも想像されるわけであります。
受理数と内容について伺います。
また,受理の中から事件へ発展した件数はどのくらいあったのか,お伺いいたします。
今後,この相談に期待するところ大でありますが,このことに対して,警察職員の仕事も倍増していることと思われます。とかく,事案の受理に対し,事件への認識に課題が残るのでありますが,人員と事案の受理への対応に問題はないのかどうか,お伺いいたします。
次に,こうした相談に対する警察職員の応対についてであります。困り事相談は各署に設置されているのでありますが,実際は,交番や派出所等にも毎日のように入っていると思います。事件性のないものは警察として受理できないことはわかります。しかし,その相談の受け方の問題から,困り事相談自体が新たな困り事に発展してしまっている,このようになっております。人は,対応できないことをそのままストレートに伝えられますと,かえって不信を起こし,批判に変わってしまいます。そこは,人と人との問題です。激励も大事になることもあります。もっと懇切丁寧な対応が大事なのではないかと思いますが,御所見をお伺いいたします。
次は,道路整備に係るPI方式の導入促進についてお伺いいたします。
我が県において,住民参加で道づくりを進めるため,本年度からPI(パブリックインボルブメント)方式による道路整備に取り組むとのことで,大変よいことだと思っております。昨年度の我が県の公共事業における繰越額は,52件257億8,670万円余りでありますが,これは地元関係者との調整難航とか用地買収,補償交渉の難航と言われています。道路整備は,これまで行政が一方通行でルートや規模を決定したわけで,このような繰越額が出ざるを得なかったと思われます。
PI方式は,御存じのとおり,計画策定の段階から住民参加の機会を設ける新しい試みであります。今般,成羽町吹屋ふるさと村の県道バイパス構想をモデル事業に決め,同方式による道路整備計画づくりを進めるとのことです。私どもは,この際,今後の道路整備にこのPI方式の概念を何らかの形で導入をするべきだと思いますが,御所見をお伺いします。
次は,PC(パブリック・コメント)についてお伺いします。
このPCは,アメリカで1946年に制度化されており,政府機関が規制などを定める際,事前に案を公開して公衆の意見を募り,結果も発表する仕組みであります。日本では,行政改革会議が97年に提言,その後閣議決定し,99年4月から全省庁の規制に係る政省令,告示などを対象に導入いたしました。自治体では滋賀県や新潟県がことし4月から導入をしております。情報ハイウェイ構想を早くから提唱してきた本県ですが,このPCなどはインターネットが有効に利用されると思いますし,PC制度を積極的に導入すべきと考えますが,御所見をお伺いします。
ハートフルロード推進事業についてお伺いしたいと思います。
身体障害者や高齢者などの交通弱者が安心して社会参加できるよう,歩道の段差や勾配の解消や展示ブロックの設置などのバリアフリー化を図る必要は申すまでもなく,既にハートフルロード推進事業が推進されております。この事業は,平成10年度からスタートしているわけですが,今日までの総点検の結果はどうなっているのか。また,過去2年間を踏まえ,点検後のミニシンポジウム参加者の意見はどうか,お聞かせください。
また,先ほどPI方式ではありませんが,計画段階から高齢者や障害者の具体的な意見を取り入れて行うバリアフリー・コーディネート制度を1カ所モデル事業として実施されていますが,今後とも,県民の意見を聞きながら県事業を拡大していく考えはないのか,御所見を伺いたいと思います。
さらに,バリアフリー総点検については,県下全域において順次必要性の高いところからやっていくべきであると思いますが,御所見をお聞かせください。
次に,我が県の森林と林業のあり方についてお伺いいたします。
このほど,県におかれては,岡山21世紀森林・林業ビジョンを策定されました。我が党におきましても,21世紀の我が国の,とりわけ我が県における森林などのあるべき姿については,心配もし,非常に関心の深い課題であります。平成12年3月,提言書が知事に提出され,このほど,その提言書に基づき岡山21世紀森林・林業ビジョンを策定されたわけであります。同ビジョンを拝見し,共感,賛同するところ大であります。そういう点を踏まえて,御所見をお聞かせください。
まず,県民一人一人と森林との理想的なかかわりをどう図っていくかという点であります。具体的には,森林浴や森林レクリエーションなどを楽しみ,健康的で心の豊かなゆとりある生活をどうするかであります。幸い,我が県においては,そのような場は十分にあります。要は,安価で,そして親しみやすい森林浴などをもっと奨励していくべきであろうと思いますが,実情はどうなっているのか,お伺いいたします。
また,どのようにこの施策を展開していくべきかもお聞かせください。
次に,県民参加の森づくりの推進の一方策として,我が県の森林を県民全体で守り育てていくため,森林活動に幅広く参加できるシステムの構築を目的とした,おかやま森づくり県民基金の創設は,大いに時宜を得たものとして思います。どのように進めていくのか,あわせて御所見をお聞かせください。
次は,学級崩壊等についてお伺いをいたします。
最初は,子供の私語や立ち歩きで授業ができなくなる,小学校でのいわゆる学級崩壊の問題についてでございます。文部省は,先月,学級崩壊に関する調査研究の最終報告書「学級経営をめぐる問題の現状とその対応」を公表いたしました。その中で,学級崩壊については,学級の統合などで人数が急増したクラスで多発しているなど,クラスの人数急増という変化が学級崩壊の引き金になっているとの調査結果を聞き取り調査の分析から示しているのであります。
そこで,県教委では,岡山県でのこのような実態についてはどのように承知をされているのか,お示しください。
また,報告書の中で,学級の機能を回復する過程とその考察として,1,子供の実態に即した学級経営,2,指導観の転換による信頼関係の確立,3,合同授業や担任以外の支援,4,幼保・小・中の連携,5,保護者による学級の支援の,5つの具体的な回復事例を挙げており,その上で,この回復事例から学ぶものとして,1,学級担任が問題状況を的確に把握する,2,学校全体で状況の認識を深め,組織的な対応を進める,3,教師教育を充実させるの,3つの視点から考察をしております。
そこで,岡山では,具体的にはどのような事例があったのか,またそういった事例が,教育の現場で,指導法の見直しなど,どのような形で生かされているのか,今後の方針もあわせてお聞かせください。
さらに,このような状態は,端的に申しまして,学校内のルールにめり張りをつけることが肝要ではないかと思います。最近は,校内暴力とか,この学級崩壊とか,児童生徒の身勝手な行動も,子供もそれなりに大人の対応を見ていて,法律の限界や教師の対応との距離をはかりながらうまく振る舞っているようであります。このような中で,一線を越えた段階では警察のお世話になるという対応も常識化してきております。教師の配置の問題からもなかなか手が回らないのが実情ではないかと推察しますが,このことは,身勝手な行動をしている子供はある意味で自分の思いを発散しているのでしょうけれども,逆に,それなりに自己規制している大半の子供の目にはどのように映っているのでしょうか。親を含め,何もできない大人との印象が植えつけられてはいないでしょうか。さらに,いわゆる公共心の欠如も心配であります。このような雰囲気がいじめのバックボーンになっているように思えます。
そこで,このような学校という閉鎖社会の中に耐え切れない子供は不登校になってしまいます。社会性といいますか,この社会に生きている以上,当然共通したルールを守るという問題があります。このルールが守れる者のみが社会に参加できるとの当たり前のことが通る学校であってほしいものであります。
そこで,このような身勝手な振る舞いが他の一般の児童生徒にどのような影響を与えていると認識しておられるか,お伺いいたします。
学校内では,ルールをどのように守らせようとしているのか,以上,教育長にお伺いいたします。
また,青少年総合対策推進体制で,青少年対策マトリックスがありますが,まさに総合的に対策を練る場であるわけですが,これら青少年の規範意識の高揚についてどのような対策をお考えか,お伺いをいたします。
次に,教員の定数についてお伺いをいたします。
文部省の教職員の配置の在り方等に関する調査研究協力者会議が,先日,「今後の学級編制及び教職員の配置について」の報告書をまとめました。その中で,各学校の創意工夫で,多様な指導形態を展開できるような学級編制,教職員配置にする必要があると指摘されております。
学級規模の上限は,現行どおり40人としたまま,少人数指導の導入などきめ細かな指導を目的とした教員定数の加配を行うべきとし,実際の学級規模は,都道府県の判断で40人を下回る基準を設定することも可能とする。そして,教員1人当たりの児童生徒数を欧米並みにするとしております。これを受け,文部省は2001年度から5年間を計画期間とする次期定数改善計画を策定し,公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律などの関連法令を改正し,計画期間中の児童生徒の減少に伴う教員の自然減と同数程度を加配し,改善する方針と伺っております。
報告では,40人学級の維持の理由として,子供の社会性を育成し,互いに切磋カ磨する場として,学級は一定の規模が必要としておりますが,欧米では,学級の規模は30人以下がほとんどであり,中でも,アメリカでは小学校低学年を18人学級にする計画を示しております。また,欧州各国でも,さらにクラスの人数を減らす方針であります。このような情勢の中,今後,県の独自の判断で学級規模を変更できることになるわけでありますが,例えば,県内一律で30人学級にするとか,小学校の低学年のみでも少人数にするとか,そういったことも可能となるわけでありますが,今後の県の方針として,学級の規模についてどのように考えておられるのか,教育長にお伺いいたします。
次に,不登校の問題について教育長に伺いたいと思います。
岡山県での不登校の出現率は,小学校,中学校ともここ数年間全国平均を大きく上回る水準で推移しており,特に中学校では,平成10年度の資料を見ますと,いわゆる50日以上の長期欠席生徒2,307人のうち,実に75.9%が不登校なのであります。また,同じく50日以上の不登校児童生徒の数は,小学校で476人,ですから中学校での増加が目につくわけであります。これら,いじめ,不登校の問題等について,県教委では,1,不登校問題対策,2,臨床心理士等専門家の支援,3,教育相談体制の充実,4,学校,家庭,地域社会の連携,5,教員の資質向上,調査研究の,5つの区分で16の事業が実施されております。
この間の当局の御努力に対して敬意を払うものであります。しかしながら,私の気にかかりますのは,小学校からほとんど不登校のまま義務教育を終わる生徒がどのくらいおられるのかということであります。県教育委員会の方では,このようにほとんど不登校のまま義務教育を終え,社会に出る生徒の数,そしてその実態についてどのようにつかんでおられるのか。また,このような生徒の将来についての県教委の取り組みについて,今後の方針もあわせてお聞かせください。
最後に、親学の実情についてお伺いします。
日本全国を戦慄させた神戸の小学生殺人事件から,早くも2年が過ぎようとしておりますが,連日の報道でも悲惨な事件が後を断ちません。何事もそうでありますが,問題が発生してからの対処には大変大きなエネルギーがかかります。ここでは,それ以前の段階の対応として,どうしても健全育成には大人の子供へのかかわり方をある程度理解しておかなければなりません。この点は,多くの方が指摘しており,もはや異論はないと思います。昨年の一般質問で御指摘したとおりであります。
教育長も,このような観点からいろいろな試みが既に行われている旨のお答えでありました。ここで申し上げたいのは,確かにこのような施策はあるのですが,どれだけの生徒が体験しているのか,その実施の方法であります。詳しくお伺いしたところ,例えば,生徒による保育体験学習などは家政科ではほとんどの学校で実施されておりますが,その他の学校では全県で17校であります。中には,希望者だけのところもあるようですが,県下84校中,家政科も含めて実施をされているのは3分の1の24校なのであります。また,乳幼児検診などの機会をとらえて実施されている家庭教育学級なども,大変うまい機会をとらえての事業でありますが,全体から見ると,参加者はまだまだ一部の方のみのようであります。
私は,このような機会は全員が必ず体験するところに意味があると思っております。学校の健康診断のように,必ず全員が経験できるよう工夫することが最低条件であると思います。この問題の重要性の意味をぜひ御理解いただいて,教育長の御所見をお伺いしたいと思います。
以上で質問を終わります。御清聴,大変ありがとうございました。
知事(石井正弘君)
御答弁申し上げる前に,皇太后陛下におかれましては,御危篤であるとの報道に接したところでございます。私といたしましても,心から御回復をお祈りを申し上げる次第でございます。
公明党の吉田議員の代表質問に対しまして,順次お答えを申し上げたいと存じます。
まず,外形標準課税等についての問題でございます。
法人事業税における外形標準課税につきましての東京都,大阪府への評価についてのお尋ねがございましたが,こうした地方団体の独自課税の動きというものは,外形標準課税の議論とか,あるいは課税自主権の議論に対しまして一石を投じられたという意味におきまして評価をしているところではございますが,導入をされました制度は,税の公平性あるいは中立性,そしてまた導入後の他の県に対します影響など検討されるべき点があるものと,このように私は認識をいたしております。
私といたしましては,外形標準課税は,基本的には中小法人の税負担に配慮をしながら,全国一律の制度としてできるだけ早期に導入をしていただきたい,そういう形が望ましいという考え方は現時点でも変わっておりません。引き続き,私もメンバーとなっております全国知事会の地方制度調査委員会等におきまして,全国統一的な制度として早期に実現をするようにこれからも主張してまいりたいと存じます。
法定外目的税についてでございますが,先月8日発足をさせました地方税を考える研究会におきましては,他県における環境税制などさまざまな取り組みを勘案をしながら,当面は,廃棄物対策,自動車税のグリーン化,NPOに対する優遇税制等を中心といたしまして研究を進めていくこととしております。研究の期間は,2年間といたしているところでございますが,年度内にも,私自身が直接中間報告を受けまして,新しい税制度の実現可能性について議論をしてまいりたいと存じます。
次は情報公開であります。
仙台高裁判決に対する評価についてのお尋ねがございましたが,県議会や県警本部が管理をする予算の執行に関する文書につきまして,仙台高裁が,知事部局を実施機関とする情報公開制度の対象文書になるとした判決を出したことは承知をいたしておりますが,一方で,対象文書にならないとした他の高裁判決もございまして,現在,最高裁で審理がなされているとお聞きをしております。
本県におきましては,条例で定められました実施機関の公文書を開示の対象とするという条例の趣旨から,こうした文書は情報公開の対象にならないものとして取り扱っているところでございますが,いずれにいたしましても,最高裁における審理の動向を見守ってまいりたいと存じます。
今後の情報公開の進め方でございますが,情報公開条例につきましては,昨年10月に閲覧手数料を無料にするとともに,対象公文書に電磁的記録を加えるなど,公文書の範囲を拡大する等所要の改正を行いまして,このうち公文書の範囲の拡大につきましては,施行に向けて準備を進めているところであります。
外郭団体でございますが,地方自治法に定める出資出捐法人のほか,一定の法人につきましても,その経営状況を議会に報告をするなど情報の公開に努めてきているところでありますが,今後,特殊法人の情報公開に関する国の検討状況の動向等も見守りながら,検討を進めてまいりたいと考えております。
なお,県議会や県警本部の情報公開につきましては,それぞれにおかれまして判断がなされるものと考えております。
次に,PFIでございますが,本県への導入を図るため,本年度は活用事例をパターン化したマニュアルを作成をいたしたいと考えております。同時に,個別具体の事業への導入につきましても検討することといたしておりまして,国の動きや他の公共団体の取り組み等も参考にしながら,現在検討を進めております。
この際,コストの削減とか,あるいは質の高いサービスの提供とか,あるいは民間事業者の創意工夫の活用,こういったことなどの観点に立ちまして,個別事業へのPFI導入に向けた検討を進めてまいりたいと存じます。
次に,行革のあり方についてでございますが,本県では,2回にわたりまして行財政改革大綱を策定をいたしまして,歳出削減や職員定数の削減,また外郭団体の統廃合等につきましては具体的な目標数値を掲げまして,抜本的な行財政改革を進めてきているところでございます。これまで,平成10年度当初予算におきまして,削減目標額220億円程度に対しまして,一般財源ベースで228億円の歳出削減を実現をしたのを初めといたしまして,3年間で332億円の削減を行うなど,大綱に沿った行財政改革に,今全力を挙げて取り組んできているところでございます。
特に,定数削減につきましては,6年間で10%の純減ということでございまして,全国的に見ましても極めて厳しい目標を設定をいたしまして,給与の抑制措置とあわせ,人件費の削減にも努めてきているところでございます。今後とも,行財政運営のあり方につきまして,不断の点検を行いながら,行財政改革を着実に進めてまいりたいと存じます。
財政運営上の基準のあり方についてでございます。
県債残高に上限を設定するとの御提案をいただきましたが,財政の健全化のために,県債発行額の抑制が必要であると,こういったことは十分わかるわけでございますけれども,しかしまた一方で,景気対策とか災害復旧事業など必要な事業につきまして,適時適切に実施をしていく必要もあるわけでございまして,一律に基準を設けることは難しい問題があるのではないかと,このように考えております。
しかし,県債残高の急増に伴います公債費の増加というものが財政を圧迫をしてきた本県の実情からいたしますと,県債の発行と償還の結果であります県債残高の推移に留意をすることは当然重要な点でございます。起債制限比率を初めといたします各種の財政指標とあわせまして,今後とも,その動向を十分注視しながら,健全な財政運営を図ってまいりたいと存じます。
次に,バランスシートの導入であります。
財政状況を説明,分析をする新たな手法として意義あるものと考えております。また,その作成に当たりましては,他の地方公共団体との比較とか,あるいは分析を行うということに重要性があると,意味があると,このように考えております。そのため,本県におきましては,本年3月に国の研究会で標準的な作成基準が取りまとめられたわけでございますので,これを受けまして,早速,岡山県版バランスシートの作成に着手をいたしております。全国との比較とか,あるいは経年変化分析__これは年を経るに従ってどのように変化をするかということでございますが,こういったことなどにつきましても,現在あわせて検討を進めております。こうした作業につきましては,できるだけ早期に結果を取りまとめまして皆様方にお示しをいたしたいと考えております。
次は,IT(情報技術)産業の起業化であります。
三重県の取り組みについての感想でございますが,これは海外と結ぶ複数の海底ケーブルの陸揚げ地点というものが,我が国幾つかの県に設置されているわけでございますが,その一つが三重県であるわけでございます。そういった三重県特有の通信環境を生かされまして,情報関連産業の誘致とか,あるいは雇用の拡大などを目指すということで,第三セクターとして知事みずからが社長に就任をされて立ち上げたという意味におきまして,大変これは意欲的な取り組みであると私は考えております。
一方,岡山情報ハイウェイの優位性を活用した起業でございます。起業__これは「業を起こす」という起業でございますが,民間企業の主体的な取り組みというものを基本としながら,県がその環境整備など必要な支援を行っていくということが重要であると考えております。
県内での状況でございますが,既に本県のすぐれた情報通信基盤を活用いたしまして,通信事業者やベンチャー企業によりますデータ提供サービスとか,あるいは音楽配信,通信販売など新しい手法による企業活動が数多く展開をされてきております。
県といたしましては,さらにこの情報技術(IT)産業等の育成を強力に図っていくために,高速通信ネットワークが利用できる安価な創業空間の提供であるとか,あるいは人材育成など必要な支援策につきまして,産業界のニーズを十分把握しながら現在検討を行っているところでございます。この秋には,基本的な考え方と県が行うべき支援方策につきまして取りまとめを行うということにしております。早期に施策の具体化を図りまして,さらに企業の意欲的な取り組みを促すといった形で,情報産業の起業化を大いに進めてまいりたいと考えております。
重度障害者雇用についてでございますが,本県では,御案内のとおり全国に先駆けまして,重度障害者等の雇用の場のモデルといたしまして,第三セクター方式によります吉備松下株式会社を設立しているところでございます。県といたしましては,これを先駆的モデル的なものと位置づけをしておりまして,御提案ございました第三セクター方式によりますデジタル加工企業の新設につきましては慎重な検討が必要であると考えておりますので,御理解を賜りたいと存じます。
次は,少子化対策であります。
「おかやまいきいき子どもプラン」における経済的支援についてでございますが,このプランの基本目標の一つであります「子育てに喜びが広がる環境づくり」の中の重要な施策の一つとして位置づけをしているところであります。少子化の解消に向けましては,結婚や出産は,一人一人の生き方とか,あるいは価値観にかかわる事柄であるわけでございますが,結婚や子育てに夢が膨らみ,そして子供を持ちたい人が安心して子供を持ち,そして子育てを楽しむことができるような,そういう環境を整えていくことが重要であると考えております。いずれにいたしましても,行政はもとより,すべての県民の皆様方がそれぞれの立場で少子化対策の諸問題に取り組んでいただくことが大切な問題意識ではないかと考えております。
そこで,児童手当の充実についてでございますが,その水準につきましては,国におかれまして社会保障政策全体の中で総合的に検討がなされるべきものであると考えております。
県といたしましては,具体的な水準というものを「いきいき子どもプラン」の中で想定をしているところではないわけでございますが,制度の改善につきましては関係者の意見をお聞きをしながら,中国地方知事会等さまざまな場を通じまして国の方に対しまして要望を行ってきております。今後とも,引き続き要望を重ねてまいりたいと存じます。
これに関連いたしまして,乳児手当の創設についてのお尋ねがございました。この問題は,国の方におかれまして,児童手当制度の中で御検討をいただくことが適当なテーマではないかと考えているところでございます。現下の県の財政状況等,諸事情の中にありましては,単県制度の創設につきましては困難であることを御理解を賜りたいと存じます。
乳幼児医療費の現物給付化についてのお尋ねでございます。
市町村が独自に県制度に上乗せをして実施をしていることとか,あるいは審査支払機関等との調整など,制度見直しを実施していく上でのさまざまな課題があるわけでございまして,こういった諸課題につきまして,市町村や関係団体の意見を聞きながら,現在検討しているところであります。今後の対応につきましては,今申し上げました諸課題の整理状況等を見きわめをした上で考えてまいりたいと思っております。
なお,対象年齢の拡大についてのお尋ねもございましたが,これは本県の極めて厳しい財政状況等を勘案をいたしますと,現時点ではこれは困難であると考えております。御理解を賜りたいと存じます。
また,母子家庭医療費の現物給付化でございますが,この問題は,乳幼児医療費の問題とあわせて検討してまいりたいと存じます。
次は,覚せい剤等薬物乱用防止対策についてでございますが,本県では,平成11年度に策定をいたしました薬物乱用防止5か年戦略に基づきまして,関係機関が連携を図りながら,啓発,取り締まり,治療の総合的な推進に取り組んでいるところであります。特に,青少年対策といたしましては,中学や高校でビデオ・CD−ROM等を活用いたしました薬物乱用防止教室等を実施をいたしております。
また,薬物乱用防止キャラバンカーについてでございますが,これは全国で6台が運行されておりまして,県下では,平成11年度は4カ所の学校で活用しているところでありますが,県警察本部も同様の広報車を保有しているところから,これらの効果的な活用等によりまして,乱用防止に向けた一層の啓発に取り組んでまいりたいと存じます。
次に,消費者契約法施行に向けての取り組みについてでございますが,県といたしましては,消費生活相談員等の資質向上のために,消費生活センター,市町村の担当者等の研修を行いますとともに,紛争の迅速な解決を図るために,苦情処理委員会,弁護士会等と合同連絡会議などを開催をいたしまして,これまで以上に連携を密にする等,契約をめぐる相談業務の充実強化を図ってまいりたいと存じます。
また,報道機関等を通じまして,県民の皆様方に法の周知徹底を図るとともに,国民生活センター,消費生活センター,市町村,暮らしの相談員との情報ネットワークの活用によりまして,被害情報等を迅速に共有をいたしまして,あわせて県民の皆様に速やかな被害情報を提供をするなど,今後とも,消費者契約に伴う紛争の防止,解決に努めてまいりたいと存じます。
臍帯血バンクの充実についてでございますが,中国四国臍帯血バンクでは,現在,約400件の臍帯血が保存されております。今後の課題でありますが,バンクとして十分機能するためには,2,000件の確保が当面の目標であると,このようにお聞きをしております。目標数量が確保されますように,採取医療機関の拡大等につきまして関係機関と協議を重ねてまいりたいと存じます。
空き缶の監視活動についてでございます。
「缶視の日」すなわち空き缶の「缶」を使った「缶視の日」という御提案をいただきました。まことにユニークな御提案であり,かつ非常に環境美化に対する真摯な前向きの御提言と,このように受けとめさせていただくわけでございます。現在,御案内のとおり,県下各地におきまして環境美化の日などを設定をされまして,随時,啓発とか清掃活動等が活発に展開をされてきているところでありますし,また御質問にもございましたが,空き缶ぽい捨てを禁止する条例の制定,これも現在12市町に及ぶなど,各地域での取り組みも進んできているところでございます。これらの動きは,環境の美化とともに,一人一人のモラルの向上等を図っていくところにねらいがあるわけでございます。その取り組みにつきましては,御提案の問題も含めまして,まずは地域の自主的な御判断によりまして,さまざまな形において展開がされていくことが望ましい課題ではないかと,このように考えているところでございます。そういった点,御理解を賜ればとお願いを申し上げる次第でございます。
次に,交通安全対策であります。
交通事故は,複雑な要因が絡み合って発生をするところから,事故ごとに原因分析を行いまして,事故発生箇所にあわせて交差点の改良とか,あるいは視距の改良,また歩道の整備等各種対策を実施をしてきているところでございます。
スピードの出し過ぎによりまして事故に直結をする下り坂あるいはカーブなどにつきましては,減速を促す路面の表示とか,あるいは凹凸舗装を行ってきております。
また,生活道路についてでございますが,歩道の整備とか,あるいは歩行者と車が共存できる道路の整備を図るなど,地域の実情に応じましてきめ細やかな安全対策を実施をしてまいりたいと存じます。
次に,雇用対策,雇用問題についてでございますが,厳しい雇用情勢に対応していくために,県内8,000事業所に対します私の名前によります求人要請とか,あるいは公共職業安定所に配置をいたしております緊急求人開拓推進員等の活用とか,あるいは新規学卒者等を対象にいたしました就職面接会の開催などを通じまして,積極的な雇用の拡大に努めてきているところでございます。
また,新規分野や異業種に進出をする中小企業に対する助成制度でございますが,ことし1月から5月までに211件の申請がありまして,昨年同期と比較をいたしまして,これは約3倍に増加をいたしまして,活発にこれは利用されております。
本年4月から施行されました介護関連の事業主に対する助成制度につきましては,5月までに58件の申請があったところでございます。
さらに,国が現在進めておられます緊急雇用対策に連携をしながら,情報通信やあるいは医療・福祉,環境など,本県において成長が期待される分野の企業の育成にこれからも積極的に取り組んでまいりまして,雇用の受け皿の拡大に努めてまいりたいと存じます。
道路整備に係るPI方式の導入,促進についてでございますが,本年度から成羽町吹屋地内の県道高梁坂本線におきまして,計画づくりから管理まで住民が参画をする新しい道路整備の手法という形で,モデル的に取り組んでいるところでございます。
今後,このモデル事業の成果を踏まえまして,さらに改善やあるいは検討を加えながら,身近な道路から段階的に導入をして,円滑な道路整備が進められますように努めてまいりたいと考えております。
PC(パブリック・コメント)についてでございますが,本県におきましても,岡山県福祉のまちづくり条例の制定とか,あるいは岡山県文化振興ビジョンの策定等に当たりましては,インターネット等を通じまして素案を公表し,そしてこれに対して広く県民の皆様方の意見を聞くなど,いわゆるパブリック・コメントの手法を取り入れてきているところでございます。
今後も,必要に応じましてこのパブリック・コメントの手法を採用するなど,県民への適切な情報の提供やあるいは県民の皆様方の意見の反映に努めまして,開かれた県政を推進してまいりたいと存じます。
次に,ハートフルロード推進事業についてでございますが,昨年度までに,岡山市など7市におきまして,障害者を含む多数の住民の方々の参加をいただき,総点検を行ってまいりました。私も,昨年度は玉野市におきまして,そして本年度も,先日,井原市で実施されました総点検に参加をいたしまして,参加者の皆さんと一緒に車いすに乗ったり,あるいはアイマスクをつけて点検を行ったところでございます。
昨年度までの点検の結果でございますが,775件に及ぶ改善箇所の御指摘をいただきまして,このうち,国,県,市が協力をして,昨年度末で66%の改善を行ってきたところでございます。残る箇所についても,用地買収等の必要な箇所もございますけれども,引き続き改善に努めてまいりたいと存じます。
また,ミニシンポジウムに参加をした方々からは,車いすやアイマスクを体験をいたしまして,健常者では日ごろ気づかない小さな段差やあるいは路面の凹凸,これに関する御意見をいただきますとともに,高齢者や障害者等に理解を深めて思いやりのある心をはぐくむ必要性がある等々の御意見を多くいただいているところでございます。
バリアフリー・コーディネート制度についてでございますが,これは,本県のまちづくり条例のハード面が平成13年度から本格的に適用されることから,計画段階から高齢者や障害者の意見を取り入れるためにモデル事業として実施をしたものでありまして,その成果は,現在,策定中の福祉のまちづくり整備マニュアルの中で生かしてまいりたいと存じます。
今後は,このマニュアルを,国,県,市町村の道路管理者が適正に運用をするとともに,特に必要な箇所につきましてはコーディネーターの御意見をお聞きをするなど,だれもが利用しやすい歩道空間の整備に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
バリアフリー総点検の県下全域での実施についてでございますが,これまで8市におきまして,各道路管理者と地域住民との連携のもとでモデル事業として実施をしてきたところでありまして,道路のバリアフリー化の課題とか,あるいは対応策等につきまして,一定の成果が得られたものと理解をしております。
今後とも,この成果を生かしまして,県と市町村とが分担を図りながら,地区の選定とか,あるいは点検の方法につきましての協議を進めてまいりまして,引き続き道路のバリアフリー化に努めてまいりたいと,このように考えております。
次に,森林と林業のあり方ということで,森林浴などの奨励についてでございますけれども,森林浴やあるいは森林レクリエーションの施設といたしましては,県立森林公園を初め,美しい森など約100カ所が整備をされておりまして,健康志向の高まりやあるいは自然との触れ合いを求めて多くの方々が森林を訪れておられます。
今後は,これらの施設が十分に活用されますように,自然観察会の開催とか,あるいはインターネットを活用した情報の提供など,幅広く多様な県民のニーズにおこたえすることができるように,そういった一層の工夫を重ねてまいりたいと存じます。
おかやま森づくり県民基金でありますが,県民の皆様の御理解と御支援を得ながら,基金を造成をいたしまして,そしてその成果を生かして県民の方々が気軽に森林の作業に参加できるおかやま共生の森を設置をいたしまして,間伐などの作業体験を通じて,森林,林業への理解を深め,人と自然との共生の考え方を身につけていただこうと考えております。また同時に,県民生活と密接にかかわっている重要な保安林での間伐とか,あるいは広葉樹への樹種転換などを支援をいたしまして,県民全体で森林を守り育てる活動を今年度から進めていくことといたしております。
最後に,青少年対策マトリックスについてでございますが,青少年の規範意識の高揚のための対策といたしましては,その社会性を育てるためのボランティアなどの社会活動への参加促進,また青少年を対象といたしました非行防止教室の開催,家庭教育につきましてのフォーラム等に取り組みますとともに,非行防止緊急対策といたしまして,社会のルールを守ることの大切さを広く呼びかけるテレビスポット等による啓発事業を実施することとしているところでございます。
私からの答弁は以上でございます。
教育長(黒瀬定生君)
公明党吉田議員の代表質問にお答えいたします。
まず,県下のいわゆる学級崩壊の実態についてでございますが,今回まとまった調査によりますと,平成11年度公立小学校において学級がうまく機能しない状況にあった事例は,その期間はまちまちでございますが37件ありました。そのうち2件は,クラスの人数が急増したことが一つの要因ではないかと考えられます。
次に,指導法の見直し等についてでございますが,県内の回復事例の中では,チーム・ティーチングなど複数教員での指導,保護者などとの密接な連携,管理職による支援などが効果的であったと報告されております。
県教育委員会といたしましては,未然に防止することが大切であると考えまして,生き生きとした学級づくり研修講座などの研修会を通して学級経営の充実に努めてまいりましたが,今後,今回まとまった国の最終報告や県内の回復事例等を生かしながら,指導法の改善に努めてまいりたいと存じます。
次に,一般児童生徒への影響についてでございますが,一部の児童生徒の身勝手な振る舞いは,他の児童生徒の学習の障害となるだけではなくて,人間形成の上で大切な,公正さや規範意識の育成の妨げとなるなど,その影響は大きいものと考えております。
学校内のルールについてでございますが,小中学校におきましては,学校の秩序を維持するため,緊急やむを得ない場合には出席停止の措置を講ずることができますが,身勝手な振る舞いをする児童生徒に対しましては,教師は毅然とした態度で指導に当たりますとともに,保護者やPTA,関係機関等と連携をとりながら対応することが肝要であると考えております。
いずれにいたしましても,学校では,日々の教育活動の中で,一人一人の子供を大切にすることを基本に据え,お互いを認め合う仲間づくりを行いながら,公正さや規範意識を醸成し,さまざまなルールを身につけさせていくことが何よりも大切であると存じます。
次に,教員定数についてでございますが,文部省では,先ごろ提出されました調査研究協力者会議の報告を受けまして,基本的な考え方として,学級編制の標準は現行どおりとするが,きめ細かな指導のために,通常の学級編制とは別に,学年や教科の特性に応じた少人数の学習集団を編成し,授業を行うことにより学習効果を上げることとするとしております。
現在,文部省において具体的な次期教職員定数の改善計画を策定中でありまして,今後,その動向を見ながら対応してまいりたいと存じます。
次に,不登校問題についてでございますが,これまでも,不登校児童生徒に対しまして,教育相談体制の充実などさまざまな施策を進めてまいりましたが,なお増加傾向にあり憂慮しているところでございます。
お尋ねの,小学校段階からほとんど学校に行くことができないまま,義務教育を終える生徒の数や実態については把握しておりませんが,このような生徒の将来につきましては,本人が就学を希望した場合には,いつでもこたえられるよう,学習機会の提供に努めているところでございます。
また,現在,長期にわたって欠席をしている児童生徒に対しましては,担任や心の教室相談員等が家庭訪問をして,教育相談とともに学習の支援等を行っているところでございますが,昨年度から設置しております不登校問題調査研究委員会におきまして,さらにどのような支援ができるか研究してまいりたいと存じます。
最後に,親学の実情についてでございますが,子育てやしつけに対する不安や負担を感じている親がふえていることから,県教育委員会では,家庭教育に関する研修会や乳幼児検診の機会をとらえ,参加しやすくした子育て支援事業を実施しております。
また,各地域における家庭教育学級の開設数,参加者数も増加してきておりまして,県教育委員会といたしましては,地域での地道な活動を積み重ねることによって,学ぶ人が一人でも多くなることが大切であると考えております。
また,中学校,高等学校の新学習指導要領では,乳幼児などとの触れ合いや交流の機会をふやすように示されておりまして,今後とも,学校において授業や就業体験,ボランティア活動を通して保育体験の充実を図り,親となる者としての自覚や実践態度を身につけさせるよう取り組んでまいりたいと存じます。
以上でございます。
警察本部長(松原 洋君)
吉田議員の公明党代表質問にお答えいたします。
困り事相談の受理件数とその内容につきましては,本年4月に専任相談員を配置いたしまして以降,5月末までに合計1,657件を受理しておりまして,その主な内容は,つきまとい,迷惑電話などの防犯問題,サラ金・クレジット等金銭貸借をめぐる問題,近隣関係など対人関係をめぐる問題で,これらの相談が全体の約7割を占めているところでございます。
このうち,相談を端緒に13件を事件検挙あるいは補導しているところでございまして,具体的には,執拗なつきまとい事案いわゆるストーカー事案等でございますが,あるいは自宅周辺の電柱等に中傷の落書きをした事案,それから現金をおどし取られていた事案,こういった事案を検挙いたしております。
また,困り事相談業務の人員と受理体制でありますが,相談業務の中には,長時間を要するものや,担当者に聞きますと平均的には1件当たり1時間から1時間半かかるということでありますけども,それ以上の時間を要するものももちろんございますし,複雑な背景を持った事案もございまして,全体として相当の業務量となっているところでございます。今後,相談業務の推移を見守りながら,体制の見直しや相談技能の向上等を図ることといたしております。
また,相談の受理に当たりましては,全警察職員に対しまして,相談者の心情や立場に配意した真摯な対応を指示しているところでありますが,御指摘にありましたように心の通わない部分があるといたしますならば,さらに,交番,駐在所等を含めまして,指導,教養を徹底し,県民の期待にこたえてまいる所存でございます。
以上でございます。
|